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パンパシで“金”ラッシュ、日本競泳陣の収穫。
~過去最多のメダル19個獲得~ 

text by

折山淑美

折山淑美Toshimi Oriyama

PROFILE

photograph byTakao Fujita

posted2014/09/12 10:00

6種目出場の萩野は、個人メドレー2冠を含む5種目でメダル獲得。

6種目出場の萩野は、個人メドレー2冠を含む5種目でメダル獲得。

 8月24日までオーストラリア・ゴールドコーストで開催された競泳パンパシフィック選手権。屋外プールで雨に見舞われて気温は15度前後という厳しいコンディションの中、日本チームは過去最多の金7個を含めて銀8、銅4という成績を残した。

 アメリカは8月上旬に全米選手権、オーストラリアも7月下旬のコモンウェルスゲームを戦ったばかり。万全とはいえないライバルに対して日本は、過去最高の“金10個”を目標にした。その理由を平井伯昌監督は「パンパシの金は世界大会のメダル獲得につながると考えているから」と説明する。

 結果的には金7個と目標には届かなかったが、その不足は銀メダル8個の結果が補った。

 初日の男子200m自由形・萩野公介が1位と0秒10差、女子200mバタフライ・星奈津美は0秒07差での2位。2日目も女子100m平泳ぎの渡部香生子が0秒04差で、男子800m自由形リレーは0秒13差と、ただの銀メダルではなく、紙一重での優勝争いを演じたのだ。

フェルプスを抑えて達成した萩野の個人メドレー2冠。

 中でも収穫が大きかったのは萩野。個人5種目に出場した彼は、それぞれの種目の優先順位を「400mと200m個人メドレー重視で、他は400m自由形、200m背泳ぎ、200m自由形という順番」と話していた。中でも400m個人メドレーは多種目初挑戦の世界大会だった昨年の世界選手権では、最終日で疲労の蓄積もあって5位に沈み、「獲れるはずのタイトルを逃した」と、悔しさを感じていた種目だ。

 だが今回はその時とほぼ同じ相手と泳ぎ、2位に0秒72差をつけて勝利。さらに4日間という短いスパンの大会で疲労もあった最終種目の200m個人メドレーも、前半から飛ばして優位に立つという思惑通りのレース展開で、復帰したばかりとはいえ、あのマイケル・フェルプス(アメリカ)を0秒02差で抑えて優勝した。今後はもう少し出場種目を絞り込んでいくだろうが、自らが専門種目と自任する個人メドレーの2冠は大きな意味を持つものだ。

【次ページ】 瀬戸、小関、入江、渡部……それぞれが得た収穫。

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