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石川遼がトレーナー不在で戦う理由。
「誰かに頼らないといけない体は嫌」 

text by

桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byGetty Images

posted2014/08/21 10:30

石川遼がトレーナー不在で戦う理由。「誰かに頼らないといけない体は嫌」<Number Web> photograph by Getty Images

今季はPGAレギュラーシーズンを75位で終え、危なげなくシード権を獲得した石川遼。

 1年あれば、人の意識はこうも変わるのか。

 米ツアーのレギュラーシーズンが、8月のウィンダム選手権で幕を閉じた。翌週からは、ポイントランキングで125位以内に入って来季のシード権獲得を決めたエリート選手たちによる、全4試合のプレーオフシリーズが始まる。

 昨季下部ツアー選手との入れ替え戦に参戦した石川遼は今年、松山英樹とともにこのサバイバルレースへの挑戦権を手にした。翌シーズンの居場所すら不透明で、暗闇の中を模索していた1年前とは大違い。現実を受け入れて達観したような顔ではなく、やんちゃな野心に満ちた表情が戻ってきた。

トレーナー不在で最大5連戦に挑む石川。

 新しいステージを踏む一方で、石川はキャリアにおけるもうひとつの挑戦の真っただ中にもいる。

 レギュラーシーズン最終戦の会場には、普段遠征をともにするサポートスタッフのトレーナーの姿がなかった。

 2008年のプロ転向後、石川は専属トレーナーをほぼ毎試合で帯同させてきた。特に昨年米ツアーへの本格参戦を開始した直後は、深刻な腰痛という懸念材料があり、彼らの存在は欠かせないものとなっていた。目覚ましい回復を遂げた今季も、複数のエキスパートたちの指導を仰いで肉体のメンテナンスをしてきたのである。

 それゆえ、今回の「トレーナー不在」は極めて稀なケース。仮にプレーオフ最終戦まで進むと、ウィンダム選手権から5連戦を戦うことになるが、石川はこの期間をトレーナーなしで全うするつもりだという。

 彼らと袂を分かち契約を解除したとか、そういうキナ臭い話ではない。日本にいるトレーナー陣とは電波を通じ、やり取りができる環境を整備している。今回はあくまで、ちょっとした「テスト期間」なのだ。

【次ページ】 「誰かに頼らないと回復しない体になるのが嫌だった」

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