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主力選手を次々と二軍に降格。
原巨人が見据える「本当の正念場」。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byHideki Sugiyama

posted2014/08/08 10:30

主力選手を次々と二軍に降格。原巨人が見据える「本当の正念場」。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

92試合終了時点で51勝40敗1分。2位の阪神とのゲーム差はわずか1.5。シーズン終盤戦、原巨人はこのリードを守り切り、リーグ3連覇を達成できるか。

 7月末から8月にかけて巨人の一軍選手登録の入れ替えが激しい。

 7月30日に、先発で結果の出なかった澤村拓一投手の一軍登録を抹消。31日には右の代打の切り札・矢野謙次外野手とフレデリク・セペダ外野手を入れ替えた。8月4日には右手中指の腱を痛めた菅野智之投手とともに、中継ぎエースとして活躍していた香月良太投手と松本哲也外野手も抹消。そして6日には、レスリー・アンダーソン外野手と片岡治大内野手にもファームでの再調整を命じている。

 二軍に落ちる理由はケガであったり不振であったり様々である。ただ、巨人・原辰徳監督がこの入れ替えの中で見据えていることは、実は一つだけだ。

 それは“今”ではなく、8月末から9月にかけて、チームをいい状態に持っていくことである。

「ペナントレースの本当の勝負は8月末から9月にやってくる。そこでどれだけチーム力を整備できるかだからね」

 指揮官は、腹を括ったようにこう話した。

今年は円熟期ではなく、新サイクルの1年目。

 巨人は8月6日現在もかろうじて首位を守ってはいる。ただ指揮官にとって、ここまでの戦いに誤算がなかったと言えばそれはウソになるはずである。

「思っていた展開とは大いに違っていた。でも、その違っていることに早く気づいたから、それなりの手を打ってきたつもりです」

 一昨年は交流戦優勝にリーグ制覇、クライマックスシリーズを勝ち上がって日本一に輝き、アジアシリーズも制して史上初の5冠を手にしている。昨年は日本シリーズで楽天に苦杯を舐めたが、それでもリーグでは連覇と、確実にチームの実績を積み上げてきた。

「プロ野球のチームというのは5年周期ぐらいで入れ替わっていく。そういう意味で今年は去年、一昨年の連覇という実績からチーム周期は4年目、5年目の円熟期を迎えるものと思っていた。でも、今年のジャイアンツは、実は全く新しい周期に入った1年目だったのかもしれない」

 6月初旬にチームの根本的変化について、原監督がこう話していたのを覚えている。

【次ページ】 「枢軸」と呼んだ4選手のうち、3人が不振。

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