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青木宣親のギアを上げたイチローとの再会。
~刺激と助言を胸に、安打量産へ~ 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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photograph byYukihito Taguchi

posted2014/06/20 10:00

青木宣親のギアを上げたイチローとの再会。~刺激と助言を胸に、安打量産へ~<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 気持ちがわくわくするような感覚を思い起こした。6月6日、メジャーで初めてヤンキース・イチローと「対戦」したロイヤルズ青木宣親は、試合後、少年のように瞳を輝かせながら、その空間を振り返った。

「うれしかったですね。メジャーに来て、イチローさんと同じフィールドでプレーするのは、ひとつの夢みたいなものでしたから」

 開幕から2カ月が経過し、残りは約100試合。9日の試合後には、一緒に食事に出かけ、野球談議を交わした。グラウンド内外で実現したイチローとの再会は、青木にとって上昇のキッカケになり得る、願ってもない機会だった。

 昨年12月、過去2年間プレーしたブルワーズからロイヤルズへトレードで移籍した。ブルワーズとの契約の最終年となる今季、シーズン途中での移籍の可能性もあっただけに、キャンプから新チームに加入できたことをプラス材料として捉えていた。ネッド・ヨスト監督も「ノリは、攻撃、守備、走塁と何でもできる選手」と中心選手として期待し、開幕から「1番右翼」に固定した。

「間違いなく4月、5月よりもいい状態になってきた」

 だが、開幕以来、青木自身が思い描くような結果にはつながっていない。4月下旬、4試合連続マルチ安打をマークし、打率は3割目前まで上昇したものの、その後は、なかなか波に乗れない。リーグが変わり、ほぼ毎試合のように初めての投手と先頭打者として対戦する日が続いたことも、安打の量産態勢に入れない理由だろう。さらに、5月終盤には9試合で3死球。故障者リスト入りするほどではなかったものの、右上腕部、左足かかとなどが腫れ、痛み止めを服用して出場する時期が続いた。

「ア・リーグに変わったからという要素ではなく、自分の状態がしっかりしていれば、間違いなく打てるという自信はある。むしろ、コンディションを整えられてないところが歯がゆいです」

 6月に入り、体調は徐々に回復してきた。練習量も増え、自宅でも素振りでフォームチェックをする日々が再開した。

「間違いなく4月、5月よりもいい状態になってきた。この状態を早く自分のものとしてつかみたいです」

 イチローから受けた助言と刺激を胸に、青木が再び、ギアを上げて走り始めた。

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