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解任か、それとも続投か。
監督から読むJ1残留争い。
~仙台と徳島、対照的な対応策~ 

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浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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posted2014/04/24 10:00

解任か、それとも続投か。監督から読むJ1残留争い。~仙台と徳島、対照的な対応策~<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

FW赤嶺真吾(左)が2得点をあげて横浜F・マリノスにアウェーで快勝、喜ぶ渡邉新監督。

 第6節終了時にして、早くもJ1で今季最初の監督交代劇が起きた。舞台となったのは2分け4敗と勝ち星がなく、17位に低迷していた仙台。今季から指揮を執っていたグラハム・アーノルドが解任され、ヘッドコーチの渡邉晋が監督に昇格した。

 最近のJ1では、表向きに辞任か解任かはともかく、シーズン序盤であっても指揮官の首が飛ぶケースは珍しくない。一昨季はG大阪のセホーンが第3節終了時に、昨季は磐田の森下仁志が第9節終了時に、いずれも監督の任を解かれた。ただし、G大阪、磐田がともにJ2降格を回避できなかったことでも分かるように、監督交代は必ずしも低迷脱出の特効薬とはなりえない。仙台が渡邉体制初戦の第7節で勝ち点3を手にしたことは光明だが、まだまだ油断はできない。

 そんな仙台とは対照的に、成績不振にも監督交代の動きを見せていないのが、最下位18位の徳島である。

開幕8連敗の徳島が抱えている“ジレンマ”。

 第7節の神戸戦を見る限り、小林伸二・徳島監督が「0-3(のスコア)ほど差はない」と話していたように、チャンスの数には大きな差がなく、内容的には悪くない試合ができている。それでも開幕から8連敗。悲しいかな「勝ち点を取るところまで引きずり込めない」(小林)のが現状である。

 内容は悪くないのに、なかなか勝てない。Jリーグを見ていると、しばしばそんなクラブに出くわす。このままのサッカーを続けていればいずれ結果はついてくるだろうと思って見ているのだが、次第に内容も悪くなっていくというのは、この手のクラブにありがちな現象だ。

 その一方で、内容はよくないのに、適当に勝ち点を拾っていくクラブもある。こんな内容ではいずれ化けの皮がはがれるだろうと思っていると、いつしか不思議と内容もよくなっていく。これもまた、ありがちな現象だ。結局のところ、勝つことですべてがうまく回り始める。それはある種の真理なのだろう。

 動いた仙台と動かない徳島。対応策こそ異なるものの、両クラブに今必要なのは勝利であることに変わりはない。

 シーズン序盤にして、早くも風雲急を告げてきたJ1残留争い。下位に低迷するクラブは、すでに待ったなしの状況を迎えている。

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