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新生フォルティウス、
4年後への“補強”。
~カーリング女子、チーム再編の時~ 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph byKYODO

posted2014/04/14 16:30

記者会見でポーズをとるフォルティウスのメンバー。左から2人目が新加入の吉村紗也香。

記者会見でポーズをとるフォルティウスのメンバー。左から2人目が新加入の吉村紗也香。

 カーリング女子日本代表としてソチ五輪に出場した北海道銀行フォルティウスは、3月28日、新しい選手の加入を発表した。札幌国際大学の吉村紗也香、チーム青森の近江谷杏菜である。札幌国際大学は、中学生からともにプレーしてきた4人を中心に、高校時代から日本で上位の活躍を残してきたチーム。吉村はスキップを務め、世界ジュニア選手権などに出場している。近江谷はバンクーバー五輪にサードとして出場した。吉村は22歳、近江谷は24歳と若くはあるが、国際大会の経験を備えている2人だ。

 2人を迎えるチームリーダーの小笠原歩はこうコメントしている。

「ベテランの経験と、若手のパワーでチームを作りたい。若手の中では多くの経験を積んでおり、心強い」

 ソチでは強豪のスイス、中国を破るなどして目標達成の5位と健闘したが、手ごたえとともに悔しさも感じていた。そして、「次はメダルを狙えると言えるくらいに成長したい」という思いも募った。 

 そんな折、札幌国際大学が3月中旬、解散を明らかにした。またチーム青森は選手の離脱で実質的に活動を停止していた。そうした状況が後押しとなり、4年後を見据えた“補強”を行った格好だ。

メンバー全員が同じ出身地、旧知の間柄を強みにして。

 加入にあたり、吉村は「オリンピックに出たいという気持ちが強く、決断しました」、近江谷は「故郷でカーリングができることをとても幸せに思います。チームのために全力を尽くします」と抱負を語った。

 ポジションをどのようにしていくか、また新しいメンバーでどうチームワークを築いていくか試行錯誤が続くだろうが、吉村と近江谷は共に旧常呂町出身で、メンバー全員が出身地を同じくする旧知の間柄である点は大きいかもしれない。

 一方、郷里の岩手県に戻ることを明らかにしていた苫米地美智子と、吉田知那美はフォルティウスを離れることになった。吉田はソチでの敗戦後、「このままでは終われません」と涙を流していた。まだ22歳。新たな場所での姿が楽しみだ。

 フォルティウスのみならず、主将の市川美余の今後が流動的な中部電力、本橋麻里らのロコ・ソラーレの動向なども興味深い。そして4年後の平昌五輪へ向けての各チームの再編が、カーリング界の底上げにつながることを期待したい。

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