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余力を残して前哨戦完勝。
桜最有力のハープスター。
~春の3歳クラシック勢力図を見る~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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photograph byYuji Takahashi

posted2014/04/05 10:00

余力を残して前哨戦完勝。桜最有力のハープスター。~春の3歳クラシック勢力図を見る~<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

桜花賞、オークスの結果・内容次第で、日本の3歳牝馬では初となる凱旋門賞に挑戦予定。

 桜花賞(4月13日、阪神芝1600m、GI)は、どうやらハープスター(牝3歳、栗東・松田博資厩舎)で決まりと言い切ってよさそうだ。新潟2歳Sの時点で末恐ろしいほどの才能を認められていた逸材だが、阪神ジュベナイルフィリーズ(芝1600m)では前半でハミを取らない欠点を露呈、2歳女王の座をハナ差でレッドリヴェール(栗東・須貝尚介厩舎)に譲っていた。

 しかしその屈辱から3カ月後のチューリップ賞では、勝負所でスムーズな加速を披露。課題を完璧にクリアした上で、最後の直線は父ディープインパクトを思い起こさせる大外一気で見事に突き抜けて見せた。桜花賞と同じ距離・コースで、余力を残しての完勝劇。この器の大きさは牡を含めてもナンバーワンかもしれない。

 そう思わせるのは、新潟2歳Sで才能の違いを見せつけられての2着に甘んじたイスラボニータ(牡3歳、美浦・栗田博憲厩舎、父フジキセキ)が、その後は快進撃を続け、皐月賞(4月20日、中山芝2000m、GI)の有力候補にあがっているからだ。すでに重賞を2勝。共同通信杯(東京芝1800m)の内容は特に秀逸で、ペースが最高に上がった場面で馬群を馬なりで抜けてきた迫力は鳥肌もの。これで5戦4勝。ハープスター以外には負けていない馬なのだ。

牡馬ではトゥザワールド、トーセンスターダムも期待大。

 西では池江泰寿厩舎からトゥザワールド(父キングカメハメハ)、トーセンスターダム(父ディープインパクト)の2頭が優等生の匂いを存分に放ってスタンバイ。前者は弥生賞(中山芝2000m)を、後者はきさらぎ賞(京都芝1800m)を優秀な内容で勝っての名乗り。どちらもとんでもなく高そうな超良血馬なので、余計に天井知らずを思ってしまう。

 クラシックの輪郭はかなり太い線で見えてきて、要注目のキャラクターは残り数頭に絞られてきた。西にはバンドワゴン(栗東・石坂正厩舎、父ホワイトマズル)がおり、東からはスプリングSを制したロサギガンティア(美浦・藤澤和雄厩舎、父フジキセキ)が、やっぱりという感じで頭角を現した。

 2歳チャンプで同レース2着のアジアエクスプレス(美浦・手塚貴久厩舎、父ヘニーヒューズ)がギリギリで候補の一角に踏ん張り、好素質を買われていたベルキャニオン(美浦・堀宣行厩舎、父ディープインパクト)は、脱落組に後退させられた。長丁場の戦いだが、ここまで来るとまさにトーナメントの様相だ。

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