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<走るという新たな治療法> 作業療法士が太鼓判! ランがうつ病を救う!? 

text by

君塚麗子

君塚麗子Reiko Kimizuka

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photograph byNanae Suzuki

posted2013/12/17 06:00

<走るという新たな治療法> 作業療法士が太鼓判! ランがうつ病を救う!?<Number Web> photograph by Nanae Suzuki
日本におけるうつ病の患者数は人口の約5%だと言われ、
今もなお増え続けている。
そして最近、その治療法としてランニングが注目されている。
どんな効果が期待できるのだろうか。

好評発売中の雑誌Number Do『この秋、知っておきたいランのABC』
ランニング初心者から経験者まで読めばきっと走りたくなる特集から、
金哲彦さんが発案したリハビリプログラムの特集を全文公開します。

 うつ病のリハビリプログラムの一環としてランニングを取り入れている病院がある。スタートして2年弱だが、回復へのアプローチとして確実に成果をあげているという。どんなプログラム内容なのか。北原リハビリテーション病院の作業療法士、高橋章郎さんにお話を聞いた。

 当初は「歩くこと」を重視したプログラムを組んでいたんです。うつ病には有酸素運動がいいということで、30分、1時間、1時間半、2時間のコースを作りました。それで、まずは体力をつけていこうと。年配の方なんかにはマッチしているなあ、という感じで進めていたんですけど、うつ病も時代とともに様子が変わってきて、回避型のうつなど、若い患者さんが増えていったんです。そうなってくると、ただ歩くだけのプログラムでは「別にいいや」という感じになってしまって。その後、競歩のようなプログラムを作ったりもしたんですが、あまりパッとせず、それならもう走るしかないだろう、と。

達成感を得てもらえれば患者さんにいい刺激になる。

 そして、そんなことを考えていたとき、ちょうど、うちの病院とご縁のある金哲彦さんから「お手伝いしたい」というお話をいただいたんです。うつ病の患者さんのためのランニングプログラムを考えてくださると。

 そもそも、うつ病の患者さんへのリハビリとして、ランニングを取り入れるということ自体が珍しく、ほかの病院やクリニックでもあまり聞いたことがない。だから、お手本があるわけでもないし、私たちも本当に手さぐり状態でした。

 金さんのプログラムを始める前までは、苦しいことを乗り越えたときの気持ち、達成感を得てもらえれば、患者さんにいい刺激になるんじゃないかなという感覚だったんです。ところが、金さんがいらして、実際にメニューを実践してもらうと、イメージとはちょっと違っていたので正直驚きました。

【次ページ】 ウォーミングアップに取り入れられた細かな工夫とは?

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