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無類の潜在能力が遂に開花。
梶谷隆幸はDeNAを救うか。
~俊足強打・ハマのニュースター~ 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/12/10 06:00

無類の潜在能力が遂に開花。梶谷隆幸はDeNAを救うか。~俊足強打・ハマのニュースター~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

「来年が勝負の年」と、オフも広島の「アスリート」に連日通う予定を既に入れているとか。

 小久保裕紀監督が率いる新生“侍ジャパン”のメンバーの中に、DeNAの梶谷隆幸の名前があった。

「身体能力が素晴らしいし、長打力もある。4年後は彼の適性に合わせた野球をやりたい」

 と小久保監督が絶賛するほどの選手で、台湾代表との強化試合3連戦では初戦で7番DHに入ると、2戦目は9番遊撃、3戦目は2番遊撃でスタメン出場した。2戦目の2点タイムリーをはじめ全試合で安打を放ち、「つなぎの野球にはうってつけの存在」と評価も上々である。

 DeNAでは、故障したモーガンの後を受けて3番に定着し、77試合の出場で打率3割4分6厘をマーク、8月9月の2カ月だけで16本塁打を放った。島根の開星高校からドラフト3位で入団して、7年目。入団当初から50mを5秒7で走る身体能力と肩の強さを買われて将来を嘱望されていたが、集中力を欠いたポカが多いことと、怪我がちなこともあってなかなか一軍に定着できない“エレベーター選手”だった。

「3年でCS進出」を厳命されている中畑監督のために!

 昨年のオープン戦では17試合で13盗塁を記録して脚光を浴び、開幕スタメンにも起用されたが打率は1割台に低迷した。本人は筋力のなさを自覚し、オフは元阪神の金本知憲が通っていた広島のトレーニングクラブ「アスリート」で6kgの体重増を実現した。しかし迎えた今季の前半は二塁ベースのカバーを怠って中畑清監督に大目玉をくらったり、塁に出れば走塁の判断ミスをしたりで懲罰の二軍降格。さらに右手を亀裂骨折してしまうなど、受難が続いた。

 それでも梶谷は右手が使えない期間、背筋と下半身を徹底的に鍛え抜いたことで遂にチャンスを掴んだ。一軍に戻った8月に3割9分8厘、8本塁打の大暴れで、中畑監督も「ゼッコーチョー」と現役時代の得意のフレーズで賛辞を送った。

 今季途中、辞任騒動のあった中畑監督が漏らした言葉を思い出す。

「筒香、荒波、白崎に、何と言っても梶谷。若手の活躍を夢見ると楽しい。だから、来年もう1年やることにした」

 監督就任時、球団オーナーから「3年でCS進出」をノルマに課された中畑監督だが、来季がその3年目。監督をクビにするもしないも、梶谷次第といったところか。

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