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「30-30」を達成した
ラブの次なる目標とは。
~NBA28年ぶりの快挙と3つの教え~ 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byNBAE/Getty Images

posted2010/11/30 06:00

「30-30」を達成したラブの次なる目標とは。~NBA28年ぶりの快挙と3つの教え~<Number Web> photograph by NBAE/Getty Images

 ケビン・ラブ(ミネソタ・ティンバーウルヴス)が高校生だった頃、元NBA選手の父からよく言われていたことがあった。「ゴール近くに行けないときは、ボールをゴールに向かって放り上げてリバウンドを取ればいい。モーゼス・マローンがやっていたように」。

 そんな父の言葉を思い出したのは、ひとつの記録を作り、マローンら一流選手の仲間入りを果たしたからだった。11月12日のニューヨーク・ニックス戦で31得点、31リバウンドと大活躍。NBAの試合で得点、リバウンドともに30以上あげる選手が出たのは28年半ぶり、史上19人目の快挙である。この記録を28年半前に達成したのがマローンだったのだ。1試合30得点は珍しくないが、30リバウンドは簡単ではない。それ自体が、14年ぶりの記録なのだ。

 決してジャンプ力がずば抜けているわけではないラブだが、不思議とリバウンドには強い。「リバウンドは心がけ次第だ」と言う彼は、常に次の3つの教えを心に留めている。

かつての名リバウンダー、デニス・ロッドマンから得たヒント。

 1つ目は父の「自分勝手なリバウンドはない」という教え。確実に自分たちのボールにすれば、たとえ味方から奪ったとしてもリバウンドは常に好プレーというわけだ。2つ目は、外れたシュートはほとんどの場合、シューターの反対側に落ちるということ。これはかつての名リバウンダー、デニス・ロッドマンからヒントを得た。3つ目は往年の名選手、ビル・ラッセルの「リバウンドの80%はリムより下で取り合うもの」という言葉。高く跳べなくても、ポジションや身体の使い方を研究し、努力すればリバウンドは取れるのだ。

 ところで、ラブにはもうひとつ達成したい“30”がある。シーズン勝利数だ。全82試合中の30勝は決して多くはないが、昨季はわずか15勝しかあげられず、今季も20勝前後に終わるだろうと言われるTウルヴスにとっては大きな数字だ。平均年齢が24歳とリーグ一若いチームだけに、勝利を重ねることで将来への希望も繋ぎたい。そんな気持ちからか、シーズン前にラブは「30勝宣言」をしていた。

 実際、勝てないチームでは個人の記録も評価されないのがこの世界。もう一つの“30”を達成することが、ラブにとってもエリート選手への一歩となる。

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