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2歳、3歳の層の厚さで
俄然楽しみな'11年競馬。
~年末まで続く2歳戦の熱~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byJRA

posted2010/11/24 06:00

2歳新馬戦、野路菊ステークスと2連勝中のウインバリアシオンと福永祐一騎手のコンビ

2歳新馬戦、野路菊ステークスと2連勝中のウインバリアシオンと福永祐一騎手のコンビ

 売り上げの落ち込みと古馬一線級の層の薄さが悩みの種となっているのがいまの競馬界。2つの要素に関連があるかどうかは定かではないが、馬の質の向上については、3歳世代の層の厚さにはっきりとした形で見え始めている。象徴的だったのは先日の天皇賞。4歳牝馬ブエナビスタが圧勝をおさめたが、2着には3歳馬ペルーサが突っ込み、4着にも3歳牝馬のオウケンサクラが頑張った。来年はこの世代が年長組を圧倒する活躍で盛り上げてくれるのではないか。

 2歳世代もいい。来年のクラシックが見えた、という抜けた存在はまだいないが、それは不作なのではなく豊作すぎるから。粗くても粒の大きい好素材が続々と出てきて目移りしてしまいそうな状態なのだ。12月19日に中山競馬場の芝1600mで争われる、朝日杯フューチュリティS(GI)で勝利をおさめた馬が一応の世代ナンバーワンと評価されるわけだが、年の瀬の25日に阪神の芝2000mで行なわれるラジオNIKKEI杯2歳S(GIII)にもすでに相当数のクラシック候補たちが出走を表明している。賞金の多寡や2歳時点での評価より、レースの施行距離を重視しようという考え方。来年の皐月賞やダービーにつながる競馬をこの時期から睨んでいる馬がたくさんいるのだから、実に頼もしい。

大豊作の2歳世代を牽引する福永祐一騎手の正念場。

 この大豊作の2歳世代で、最も数多くの新馬勝ちをエスコートしてきたのが福永祐一騎手だ。11月1日現在、16頭のデビュー勝ちと7頭の未勝利勝ちという大量の手駒を抱えている状態。そのうえにデイリー杯2歳Sを制したレーヴディソール(牝、栗東・松田博資厩舎)のように、別の騎手で勝った馬まで任されているのだから、うれしい悲鳴もあがろうというものだ。しかし、実はこれからが福永の見る目を試される難所の連続。彼にとって、来年はいろんな意味で真価が問われる1年になることだろう。

 注目のラジオNIKKEI杯2歳Sの福永の騎乗はウインバリアシオン(牡、栗東・松永昌博厩舎)となる模様。浜中俊騎手期待のショウナンマイティ(牡、栗東・梅田智之厩舎)との末脚比べが見ものだ。また、武豊騎手が今年唯一の新馬勝ちを果たしたダノンバラード(牡、栗東・池江泰郎厩舎)も大物感たっぷり。2歳戦の熱さは年末まで続くはずだ。

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