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秋場所の話題は稀勢の里か、
イケメン“超新星”遠藤か。
~叩き上げとエリート力士に注目~ 

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佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

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posted2013/08/20 06:00

秋場所の話題は稀勢の里か、イケメン“超新星”遠藤か。~叩き上げとエリート力士に注目~<Number Web> photograph by KYODO

13日目に栃乃若を破って優勝を決めた遠藤。白鵬も「いい相撲を取っていた」と絶賛した。

 7月の酷暑のなか、満員御礼の垂れ幕が7日間も下がった大相撲名古屋場所。しかし、初めての綱取り場所として注目された稀勢の里は、7日目までに平幕の栃煌山、千代大龍、関脇豪栄道に敗れて早々に3敗。昇進の夢はかすかな余韻も遺さずに潰えてしまった。

 それでも14日目の白鵬戦では、すでに13日目に26回目の優勝を決めていた横綱を寄り倒し、その連勝記録を43でストップさせた。会心の白星で来場所に綱取りの望みの糸をつなぐも、千秋楽には分の悪い相手、琴奨菊に完敗。11勝4敗の成績に終わり、綱取りは振り出しに。先場所の「すわ、初優勝なるか」に続き、またもやファンの期待を裏切る結果となってしまった。

 もちろん何より悔しいのは、稀勢の里本人だろう。風呂場に向かう姿は、うなだれて肩をがっくりと落とし、その足取りは、まるで鉛をつけたかのように重かった。報道陣の問いかけにも終始無言のまま、千秋楽の愛知県体育館を後にした。

 18歳4カ月でのスピード新入幕から、はや9年の月日が経った稀勢の里。同部屋の後輩、平成生まれの高安は、前頭筆頭の位置で日馬富士と鶴竜・琴欧洲の2大関に土を付け、初の殊勲賞を受賞した。来場所の新三役昇進を決め、今後の活躍も期待大だ。

 来場所の稀勢の里は心機一転、この弟弟子から刺激を受けて奮起し、「2度目の綱取りスタート場所」とするか。

新十両場所で優勝した遠藤は「すでに幕内中位の実力」との声も。

 そして、超新星として大きな期待を背負うのが、新十両場所で優勝を決めた遠藤だ。14勝1敗の成績で、来場所はデビューから所要3場所の最速記録での新入幕を確実にした。すでに幕内中位の実力はあるのではと言われるなか、遠藤は「今場所はできすぎでした。ほどよい緊張感を持ってやれました」と語った。

 その整ったマスクで余裕すら感じさせる受け答えには、すでに大物の予感が漂う。組んで良し、離れても良し。千秋楽には元三役の豊真将相手に、激しい突っ張りを見せて圧倒、大器ぶりを見せつけた。大銀杏どころか、まだちょんまげも結えないほどのスピード出世だ。

 9月秋場所の話題をさらうのは、土俵に上がってわずか半年の「イケメン学士力士」か。稀勢の里には、「叩き上げ大関」の意地を見せつけてほしいところだ。

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