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「結果」よりも「過程」で魅せる!
ロッテを苦しめる中日・井端の“眼”。 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNaoya Sanuki

posted2010/11/02 12:00

「結果」よりも「過程」で魅せる!ロッテを苦しめる中日・井端の“眼”。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

 日本シリーズ初戦でロッテに敗れた中日は、第2戦でスターティングメンバーを大幅に変え12対1と大勝。落合博満監督の采配は的中した。

 だが、2戦のうちどちらがベストオーダーだったかといえば初戦だったはずだ。

 それは、今シーズンの前半戦でも分かるように、6番に井端弘和を置いたからだ。

 昨年まで不動のリードオフマンとして中日打線をけん引していた井端がこの打順を託されたのは、ある中日OBによればこういう理由なのだという。

「今シーズン、得点の約半分を稼いだように、中日の得点源はクリーンナップだけ。打線が繋がらないのは、その後を打つ6番でチャンスを潰してしまうことが多いからなんです。そこに、出塁率と得点圏打率が安定している井端が入ることで、切れ目のない打線が構築できる。チームはそのように考えていたんだと思う」

出塁率は低いかもしれないが、井端には誇れるものがある!?

 彼が言うように、井端の打撃には安定感がある。

 1番を打っていた'07年から'09年だけでも、打率は3年とも3割前後だが、出塁率と得点圏打率となると、'07年は3割6分8厘、3割1分7厘。'08年は3割4分、2割4分2厘。'09年は3割8分8厘、3割4分と、'08年の得点圏打率以外はハイアベレージを記録している。チームからすればこの数字を、「チャンスをふいにしていた」とされる6番で生かしてほしいと感じるのは当然といえるだろう。

 しかし、チームが思い描く理想と、実際にゲームで表れる結果は違うもの。シリーズ初戦の成績だけで判断すれば、井端の6番が機能したとは言い難いものだった。

 2回の第1打席は、1死ランナーなしの場面でライトフライ。先頭打者だった5回の第2打席はセカンドゴロ。7回の第3打席では1死ランナーなしでファーストゴロだった。

 本人を指して言ったわけではないだろうが、落合監督は「誰が使えて、誰が使えないのかは明日(第2戦の当日)考える」とし、次戦では井端を2番に起用した。

 結果だけをいえば、このゲームでも井端はノーヒットに終わった。

 だが、この2戦で感じたことがひとつある。

 今の井端に求められているもの。もちろん打者である以上、出塁が求められることは言うまでもない。しかし、8打席で1度の四球でしか出塁していない井端にそれを強く望むより、もっと効果的な攻撃がある。

 それは、彼の「眼」だ。

【次ページ】 徹底的に「狙い球」にこだわりロッテ投手陣を苦しめる。

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