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久保啓子・宣子/女子ゴルフ 
「猛虎魂を受け継ぐ美人姉妹」 

text by

芦部聡

芦部聡Satoshi Ashibe

PROFILE

photograph bySatoshi Ashibe

posted2010/10/10 08:00

姉・啓子(左)と妹・宣子。色違いのウエアは「偶然です」

姉・啓子(左)と妹・宣子。色違いのウエアは「偶然です」

――ふたごのゴルフ姉妹を育て上げた一流コーチと名店の味――

 助手席で居眠りしていると、衝撃で目が覚めた。幅寄せしすぎて料金所の縁石でタイヤをこすったのだ。ハンドルを握るペーパードライバーの編集者は血の気が引いた顔で「車体はぶつけてません」と弁明する。この一件でパニックに陥った様子で、後続車両を確認することなく走行車線に合流した。事なきを得たが、生きた心地はしない。カーナビが車線変更の指示を発するたびに緊張を強いられる。名古屋から2時間かけて知多半島を南下し、南愛知カントリークラブ美浜コースに到着するころには、お互いに虚脱状態であった。

名投手コーチの指導手腕は競技の垣根を越える!?

「マンシングウェアレディース東海クラシック」の予選ラウンドを2日後に控えた、久保啓子・宣子姉妹がゴルフ場に現れたのは午前8時すぎ。シャツの色だけが違う同じ人物がふたりいることに一瞬混乱したが、すぐにふたごだと思い出す。姉妹は阪神タイガースの久保康生投手コーチの令嬢で、姉・啓子選手は一昨年、6分差の妹・宣子選手は今年のプロテストに合格。揃ってツアーに参戦している。

「ふたりともどうしてもプロになりたかったわけではないんですが、父が熱心に勧めて……。最初は父のほうが一生懸命でしたね」

 数々の名投手を育ててきた指導手腕は、競技を越えて愛娘にも発揮されたのである。

「プロ1年目の妹は、出場できる試合数が限定されてるんですが、練習は一緒にします。お互いのゴルフを分かっているのでフォームの乱れを指摘したり。同じ世界で競い合うのは、励みになることのほうが多いですよ」

「わたしたち服のサイズも一緒なんです。ウエアを共用できるのも、ふたごの利点かもしれない。さすがに下着は別々ですけど(笑)」

「ふたごといっても、違うところはたくさんあるんです」

 朝食はふたりとも和定食をチョイス。食事の嗜好も似通っているのだろうか?

<朝> 和定食(アジの開き、卵焼き、大豆の煮物、シラスおろし、納豆、ごはん、味噌汁)

「焼き肉とか共通の好物もあるけど、苦手なものはそれぞれ違ってたり……」

「ふたりとも実家暮らしなんですが、わたしは母を手伝ってお料理しますけど、姉はゴロゴロしてるだけで何もしない。ふたごといっても、違うところはたくさんあるんです(笑)」

「あんた、なにゆうてるの!」

 大阪人らしいウイットに富んだ会話をひとしきり終えると、カートにのってコースに向かっていく。

<次ページへ続く>

【次ページ】 牛肉は控えめ、鶏肉中心の食生活で肉体改造。

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