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'98年の夢をもう一度!
三浦大輔が横浜を熱くする。
~ハマの番長、22年目も健在~ 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/04/05 06:00

'98年の夢をもう一度!三浦大輔が横浜を熱くする。~ハマの番長、22年目も健在~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

 チーム名がDeNAと変わって2年。三浦大輔は22年目の春を迎えていた。

「毎年キャンプの時期になると、“今年も開幕を狙う”と言ってきたけれど、本当は若い連中が出てきてくれたほうがチームのためになると思っているんですよ」

 そんな話をしてくれたのは、2月の宜野湾キャンプの最中だった。'10年にわずか3勝で終わったとき、ハマの番長もこんなことを考えたという。

「俺はもう駄目なのかなと。そんな時、嫁さんの一言が効きました。“三浦大輔がこのまま終わっていいのか!”と言われて、いや終われないと思ったんです」

 このシーズンの後半戦を棒に振ってまで肉体改造に取り組んだ。本拠地のスタンドの階段を何度も上り下りして、足腰を鍛え直した。その成果は昨季に表われた。完投は6つを数え、3年振りの二桁勝利には届かなかったものの9勝をマークしたのである。友利結コーチが言う。

「調整、練習の姿勢も若手の見本になっているし、オープン戦などで初対戦の外国人選手相手にいろんな球種を投げて、打席での反応をベンチに伝えてくれる」

 今季の初登板は開幕2戦目の3月30日となったが、勝ち星以上のものをチームにもたらすからこそ、“開幕投手候補”に名前が上がるほど必要な存在とされるのだ。

高卒2年目・高城俊人の強気のリードに「影響されています」。

 私生活では頼れる妻に支えられる三浦だが、グラウンドで新しい女房が加わったことも刺激となっている。昨年までは黒羽根利規がマスクをかぶることが多かったが、今春は高卒2年目の高城俊人と組むことが増えた。山下和彦バッテリーコーチは「緩い球で相手を抑える術は“生きた教科書”だから」とその理由を説明するが、三浦の受け止め方は違った。

「若い連中の強気の姿勢に影響されていますね。“真っ直ぐでドンドン行きましょう”なんて、平気で言うんですから」

 '92年入団組の同期が元気なことも、三浦の背中を後押ししている。特に、あと32本で2000本安打となる中村紀洋が記録を達成するときに、マウンドに立っていたいという思いが強いという。

 日本一となった'98年当時、“ベンチから、行けっという大声が聞こえたら緩い球で勝負”というサインがあった。変化球を駆使する三浦は、このサインとともにミラクルを再現できるか。チームの精神的支柱となる男は今季も燃えている。

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