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新王者KENTA誕生で、
81kgに託されたノアの行方。
~3・10、初防衛戦で問われるもの~ 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/03/07 06:00

新王者KENTA誕生で、81kgに託されたノアの行方。~3・10、初防衛戦で問われるもの~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

森嶋の9度目の防衛を阻止したKENTA。通算5度目の挑戦で果たした王座奪取だった。

 ノアが2013年の針路を、史上最軽量81kgのヘビー級チャンピオン・KENTAに託すことになった。

 1月27日、大阪・ボディメーカーコロシアムで、秋山準以下バーニングの5選手が退団後初めて行なわれたGHCヘビー級選手権試合。反体制派のリーダー・KENTAが130kgの巨漢王者・森嶋猛を、“go 2 sleep(ゴートゥスリープ=担ぎ上げ顔面蹴り)”からの必殺“GAME OVER(変形の顔面絞め)”で仕留め、初のヘビー級ベルトを獲得した。

 全日本3冠ヘビー級王者の船木誠勝も90kgに満たないが、KENTA殊勲のエース交代劇には、無差別級のトップ争いを容認する、時代の趨勢を感じさせるものがあった。

 KENTAは昨年行なわれた「グローバル・リーグ戦」の決勝戦で杉浦貴を破って優勝。その勢いに乗っての王座挑戦だった。「ノアを変える」のスローガンで黒いユニット“NO MERCY(ノーマシー)”を動かしてきた小さな実力者である。

 勝利後のコメントは、「獲って終わりじゃない。喜びももちろんあるけど、それ以上に使命感があります」。その自覚にあふれた言葉通り、亀裂の入った方舟をどう立て直すのか。舵取りを任された新王者の責務はあまりにも大きい。

ノア、創立12年目の底力が試される春。

 初防衛戦は3月10日の横浜文化体育館に決まった。挑戦者は“NO MERCY”を裏切った鉄仮面・マイバッハ谷口だ。対決の構図としては面白いが、一般ファンには単なる内輪喧嘩に映ってしまう可能性もある。乱闘だらけのドタバタ劇ではなく、試合内容の質が問われる初防衛戦となる。

 KENTAに課せられたテーマは、エースとしての存在感をどれだけ見せられるかだが、まずはベルトを守ることだ。

 一方、ヘビー級の看板・森嶋も、このままへこんでもらっては困る。新年の前哨戦の敗退を含めKENTAにやられっぱなしでは、モリシー・ファンが泣いている。「ドント・ストップ!」と叫びながら、KENTAを秒殺するぐらいの覚醒ファイトを見せてほしい。

 主力5選手が抜け、新機軸の確立を求められているノア。田上明、丸藤正道の両トップ以下、フロントがいかに“小さな王者”をサポート出来るか。創立12年目の底力が試される春である。

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