スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER

なぜ女子カーリングは弱くなった?
次世代チームはソチに間に合うのか。 

text by

生島淳

生島淳Jun Ikushima

PROFILE

photograph byHitoshi Mochizuki/AFLO

posted2013/02/04 12:10

なぜ女子カーリングは弱くなった?次世代チームはソチに間に合うのか。<Number Web> photograph by Hitoshi Mochizuki/AFLO

北海道カーリング選手権で優勝した札幌国際大学の井田莉菜。小学生の時に同級生だった吉村紗也香、井田莉菜、氏原梨沙が結成したチーム「WINS」がベースのチーム。高校時代には全日本高校選手権も制し、その勢いのままに全日本選手権で準優勝したことも。

 ソチ・オリンピックが、1年後に迫ってきた。この前、ロンドン・オリンピックが終わったばかりと思っていたが……。

 冬季競技でオリンピックへの出場権、代表争いが激しくなってくるが、2月12日から札幌で開かれるカーリングの日本選手権は、3月に行なわれる世界選手権の代表決定戦ともなっている(男子はカナダのビクトリア、女子はラトビアのリーガで開催)。

 今回は、これまで国際的にも活躍してきた女子に的を絞って話を進めていくが、実はオリンピック出場をめぐって日本は極めて厳しい状況に立たされている。

 ソチの出場権は、2012年と2013年の世界選手権のポイント合計で決まる。そこで開催国ロシアをのぞく上位7か国が決定し、残りの2カ国は12月に予定されている世界最終予選で決まることになっている。昨年の世界選手権に出場していない日本は、この最終予選の開催地に立候補している。今年一回の成績で上位7カ国に滑り込むのは極めて難しい状況という判断から、立候補したわけだ。

 今年の世界選手権の切符をつかめたのは、アジア・パシフィック地区のライバルである韓国のチーム状況が、芳しくなかったことに助けられた面もあることを忘れてはならない。

 その意味で、トリノ、バンクーバーの前と比べても、とても楽観的になれる状況ではない。

国際競争力を復活させるための、強化継続の重要性。

 女子が国際競争力を失ってしまった要因のひとつに離合集散がある。過去2大会の出場メンバーがいま、どうなっているかをまとめておこう。

・トリノ代表/チーム青森
目黒萌絵            → 現役引退
本橋麻里            → ロコソラーレ北見
船山弓枝(旧姓林)    → 北海道銀行フォルティウス
小笠原歩(旧姓小野寺)→ 北海道銀行フォルティウス
寺田桜子            → 現役引退

・バンクーバー代表/チーム青森
石崎琴美   → チーム青森
山浦麻葉   → チーム青森
近江谷杏菜  → チーム青森
本橋麻里   → ロコソラーレ北見
目黒萌絵   → 現役引退

 この状況を見ると、日本のカーリング界を盛り上げてきたチーム青森が、現在は3つのチームに分かれてしまったことになる。

【次ページ】 チーム青森が解体する一方、力を伸ばしてきた中部電力。

<< BACK 1 2 3 NEXT >>
1/3ページ
関連キーワード
目黒萌絵
本橋麻里
船山弓枝
小笠原歩
寺田桜子
石崎琴美
山浦麻葉
近江谷杏菜
北海道銀行フォルティウス
ロコソラーレ北見

ページトップ