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親方たちの世代交代進み、
相撲界は新時代へ。
~武蔵丸や魁皇らが部屋開きへ~ 

text by

佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

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posted2013/01/11 06:00

親方たちの世代交代進み、相撲界は新時代へ。~武蔵丸や魁皇らが部屋開きへ~<Number Web> photograph by KYODO

武蔵川部屋を再興する予定の元横綱・武蔵丸。新弟子のスカウトにも熱を入れているという。

 2012年、師走。現在46を数える相撲部屋の動向が慌しかった。

 高見盛の所属する東関部屋に、中村部屋の力士5人が転属した。中村親方(元富士櫻)の定年退職により、同門の東関部屋に吸収合併されたのだ。元幕内潮丸の東関親方は、34歳の若き師匠。36歳の部屋頭である高見盛は、十両十二枚目の地位で初場所を迎える。十両から陥落した時点での引退を明言しているが、「新生東関部屋」で心機一転、引退危機を乗り切れるか。

 くわえて、豪快な塩まきと細やかなファンサービスで人気を呼んだ元幕内北桜が、1月から式秀部屋を継承することも承認された。元横綱武蔵丸も、武蔵川親方(元横綱三重ノ海)が定年を迎える2月に、年寄名跡「武蔵川」を襲名、武蔵川部屋を再興することが明らかになった。現在は元武双山率いる藤島部屋付きの親方として「大島」を名乗る武蔵丸は、内弟子第一号として亜大野球部出身で元甲子園球児の森宗順平投手をスカウト。すでに昨年夏から、17歳の甥っ子を藤島部屋に預けてもいる。

 自身の甥の入門によって、'03年11月の武蔵丸引退以来、約9年ぶりにハワイ出身力士が誕生することになる。

武蔵丸に続き、魁皇も年内には独立予定。

 外国出身力士が師匠となるのは、元高見山の前東関親方以来2人目、約3年ぶりのこと。部屋として始動するのは、3月以降になる見通しだという。かつてライバルとしてしのぎを削った貴乃花親方は、師匠となって8年目にやっと関取を出せた、と水を向けると、武蔵丸はこう意気込みを語った。

「よし! それより早く関取を育てられるように頑張るヨ」

 さらに、人気大関だった魁皇も年内には独立予定だ。すでに2人の内弟子を所属する友綱部屋に預けており、浅香山部屋の創設準備に奔走中。元プロレスラーでもある充子夫人は、こういって笑った。

「土地探しなど、物件もいろいろあたっている最中で、独立時期は未定なんですが……。うちの親方はのんびり屋の性格ながらも、『早くしないと』と、それなりに焦ってもいるみたいなんですよ」

 2013年、名門部屋の師匠たちが続々と定年を迎える。若き師匠たちの奮闘と情熱が、旧態依然とした相撲界に新しい息吹を吹き込むことになるだろう。

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