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“世界一”速い16歳。
~100m10秒19、桐生祥秀の将来性~
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph byKyodo News
posted2012/11/14 06:01
10月5日の岐阜国体、10秒21のユース年代世界最高記録を表示する掲示板の前でポーズをとる桐生祥秀。その1カ月後、「エコパ・トラック・ゲームス」では、自身が持つ世界最高記録を更新する10秒19を出し、陸上関係者の度肝を抜いた。
岐阜国体の陸上競技、少年男子Aの100m決勝で、高校2年の桐生祥秀(洛南高)が、10秒21のジュニア日本新記録を出して優勝した。これは10月5日のことだったが、それほど大きく報道されなかった。
さらにその1カ月後、11月3日に静岡県のエコパ・スタジアムで行われた「エコパ・トラック・ゲームス」で、今度は10秒19を出した。この秋だけで、2度のジュニア日本記録更新である。日本の陸上界に旋風を巻き起こしている。それでも、テレビや新聞ではあまり大きく扱われていない。
これはジュニア日本記録という点を強調すると、それほど重要なニュースには思えないかも知れない。だが、年齢別の世界ランキングの中で彼の記録を見ていくと、実に注目すべきものだと分かるのである。