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常勝ハムの作り方。
~パを制覇した“マネー・ボール”~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byKyodo News

posted2012/10/27 08:01

常勝ハムの作り方。~パを制覇した“マネー・ボール”~<Number Web> photograph by Kyodo News

ソフトバンクとのクライマックスシリーズ・ファイナルステージを3連勝で制し、日本シリーズ進出を決めた日本ハム。2006年に日本一になってからは、優勝、3位、優勝、4位、2位、優勝と、毎年安定した強さを発揮している。

 西武の激しい追い上げを振り切って日本ハムがパ・リーグを制覇、クライマックスシリーズもソフトバンクに全勝して、文句なしの日本シリーズ進出となった。

 最近7年間で4度目の優勝だ。今年の勝敗が74勝59敗11分で、貯金15。これで日本ハムは、7年連続で勝率5割を超えたことになる。7年連続というのは、現在のパ・リーグで最長の数字だ。

 日本ハムは昨年オフ、エースのダルビッシュ有(レンジャーズ)が抜けたことで、今年の下馬評は低かった。スポーツ各紙の解説者31人の開幕前順位予想を見ると、日本ハムをAクラスに予想した人は3人だけだ。

 ダルビッシュが抜けて、誰か有力な先発投手を補強したかと言えば、それはなかった。外国人投手も昨年と同じケッぺルとウルフ。エースが抜けて、補強はなし。下馬評が低かったのも、無理はなかったかも知れない。

 それでも日本ハムは結果を出した。北海道移転後の初優勝を遂げた'06年以来、この7年間で文字通りの常勝球団になったと言える。

24年間も優勝できなかったチームが、'06年以降は常勝軍団に変貌。

 '06年以前、日本ハムは24年間も優勝していなかったし、22年間にわたって、2年連続で勝率5割を超えたこともなかった。勝率5割どころか、5位以下のシーズンが11回もあった。それが'06年、25年ぶりの優勝を果たすと、それを境に常勝球団へと変貌したのである。

 なぜ、どうやって、これほどの向上を遂げることができたのか。それはJリーグ・セレッソ大阪の社長から、球団にやってきた藤井純一・前球団社長が、セレッソ時代に学んだバイエルン・ミュンヘンの選手評価法を、野球界に採り入れたことが、一つのきっかけだったはずだ。これを詳しく書くことは別の機会に譲るとして、限られた資金の中で、チームの勝利に貢献できる選手をどう見極め、獲得していくのか――そのことを追求した日本ハムのチーム作りが、どのような成果を上げてきたか、この点を詳しく見てみたい。

【次ページ】 FA争奪戦に参加せず、小笠原らの穴はドラフトで補う。

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