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木戸修が娘に注ぐ父親愛と
師カール・ゴッチとの絆。
~長女・愛はゴルフツアーで活躍中~ 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

PROFILE

photograph byNIKKAN SPORTS

posted2012/08/29 06:00

木戸修が娘に注ぐ父親愛と師カール・ゴッチとの絆。~長女・愛はゴルフツアーで活躍中~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

娘・愛(右)の初優勝を共に祝う木戸。現役時代は「いぶし銀レスラー」として人気を博した。

 G1クライマックスの前夜祭があった7月30日、新日本プロレス創立40周年記念パーティ(東京ドームホテル)で久し振りに巡業旅の“同宿の友”木戸修さんに再会した。現役の頃とさほど体型も変わっていない。

 修ちゃんは、ほかならぬ女子プロゴルフ「サマンサタバサ・レディース」で国内ツアー初優勝を飾った木戸愛の父親だ。

 古い仲間たちから娘の快挙を祝福され、「ありがとう。いやあー、これからが大変だよ」と顔をクシャクシャにしていた。ツアー最終日には、18番グリーンサイドで長女の優勝の瞬間を見届けたあと、駐車場の車のなかで泣いていたらしい。

 この木戸父とは、新日本の設立時、シリーズ巡業中に一緒の部屋になることが多かった。筆者が書き損じの原稿用紙をちらかしていると「だらしないんだから。明日から絶対に別の部屋に行ってよ」とよく叱られた。なにしろ、几帳面できれい好きなのだ。整髪してから床につくほどの徹底ぶり。そのきれい好きさは、後に社長となる坂口征二と双璧だった。

「ゴルフもレスリングも一緒よ。普段からの鍛錬が大切だね」

 3年前、専門誌のインタビューで、横須賀市の丘陵地、浦賀水道を見下ろす2階建ての木戸邸を訪れたことがある。玄関に入るなり、娘さんのゴルフバッグ、アマ時代の優勝トロフィー、カップ、盾がずらっと並んでいて、溺愛ぶりがうかがえた。運動神経のよかった長女にゴルフを勧めたのは父親だ。「ゴルフもレスリングも一緒よ。基礎体力、普段からの鍛錬が大切だね。2番目の娘もゴルフやっているんだ。いま横浜の学校に通っているよ」と、2人のまな娘の話になると細い目がなくなった。

 そんな木戸を「マイ・サン!」と可愛がったのは“プロレスの神様”故カール・ゴッチである。生真面目な性格と稽古熱心さに惚れ込んだのだ。'84年4月、新団体UWFが旗揚げ、ゴッチが最高顧問に就くと、新日本を離脱し、前田日明らのもとに走ったのが木戸だった。

 なぜか、筆者にはゴッチ&木戸の師弟愛と木戸自身の「父親愛」が重なる。

 次女の侑来さんは現在、プロゴルファーに挑戦中。7月末のプロテストは惜しくも不合格に終わったが、来季再チャレンジする。姉妹揃っての優勝争いが実現すれば、楽しみが膨らむ。「木戸一家」にエールを送るG1の夏でもある。

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