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1億越えが2日で8頭!
ディープ旋風が次世代にも。
~活況に沸いたセレクトセール~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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photograph byYuji Takahashi

posted2012/08/02 06:00

1億越えが2日で8頭!ディープ旋風が次世代にも。~活況に沸いたセレクトセール~<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

ダービーを勝利したディープブリランテを筆頭に、ディープ産駒が競馬界を席巻している。

 聖域とされていたはずの賞金に削減の手が入れられたことがその象徴。産業としての競馬には明らかな斜陽が見え始めていると言われて久しいが、今年のセレクトセール(7月9~10日。苫小牧市・ノーザンホースパーク特設会場)は、意外なほどの活況に沸いた。

 不景気風を吹き飛ばす、次元が違うオーラを輝かせたのは、やはりディープインパクトだった。初日の1歳市場には13頭が上場されて、すべてがリザーブ価格(上場者があらかじめ市場に申告する義務がある希望最低価格。それ以下の値段だった場合に主取りとなる)の数倍の高値で落札される大人気を博したのだ。

 最高額ももちろんディープインパクト産駒だ。アドマイヤキラメキを母に持つ牡駒で、2億5000万円(税別)。トーセンジョーダンの近親という良血だが、この父親でなければここまで値段が沸騰することは考えられなかった。「この血統のよさは私が一番よくわかっています」と、落札した“トーセン”の島川隆哉オーナーが満面に笑みを浮かべていた。

今春のクラシック、4つのうち3つをさらったディープ産駒の衝撃。

 それ以外にもグレイトサンライズの牡駒が1億5000万円、ダイヤモンドディーバの牡駒が1億4000万円、スーアの牡駒が1億1000万円と、ミリオンホースが13頭中4頭も出現。その合計額は11億1400万円で、平均でも8569万円強(いずれも税別)という凄まじいばかりの数字が叩き出されたのだ。2世代目の産駒たちが今春の3歳馬限定の24個の重賞のうち9個を勝っただけでも十分にすごいのに、桜花賞、オークス(ジェンティルドンナ)、ダービー(ディープブリランテ)と、4つのクラシックのうちの3つをさらってしまったという現実。それがバイヤーにとっていかに決定的なインパクトだったかは、セールに残された数字が雄弁に語っている。

 2日目の当歳馬市場の主役も、言うまでもなくディープ。1億円オーバーが4頭で、最高額は初日と同じ2億5000万円。このスカイディーバの牡駒を“サトノ”の冠で知られる里見治オーナーが嬉々として落札した。

 ディープが牽引した市場は、初日で57億2523万円(税込)を売るイヤリングセールのレコードを記録し、2日間の合計も100億円オーバー。競馬人気と景気の回復もお任せしたいものだ。

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