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惜敗のセルティックス、
“ビッグ3”時代の終焉か。
~「過去の栄光」の再現はならず~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byGetty Images

posted2012/06/21 06:00

惜敗のセルティックス、“ビッグ3”時代の終焉か。~「過去の栄光」の再現はならず~<Number Web> photograph by Getty Images

(左から)アレン、ガーネット、ピアスのビッグ3には栄光の時代の復活が期待されていた。

 終わりは、いつも突然にやってくる。6月8日、1週間分の荷物を持ってマイアミに向かったボストン・セルティックスの選手たちは、2日後、袖を通すことがなかった洋服を何着も残したまま、ボストンへの帰路についた。

 マイアミで行なわれたイースタン・カンファレンス決勝の対ヒート第7戦に勝ち、その足でNBAファイナル第1戦の舞台、オクラホマシティに移動するつもりだったのだが、88対101で敗れ、シーズンは終焉を迎えたのだった。

 カンファレンス・ファイナルの間、セルティックスのヘッドコーチ、ダク・リバースは幾度となく、'69年のセルティックスに自分たちを喩えた。この年のチームは、レギュラーシーズン中には苦戦しながらもプレイオフで勝ち抜き、NBAファイナルまで進む。そして第7戦、敵地ロサンゼルスでの戦いに勝ち、優勝を遂げたのだった。キャリア最終年のビル・ラッセルを中心としたチームというところも、ベテラン中心の今季セルティックスと重なってみえるところがあった。

'07年夏に“ビッグ3”を結成するが、栄光とは程遠く……。

 しかし、過去の喩えは、選手たちに少しだけ自信をもたせ、やる気を引き出させても、それだけで奇跡を起こすことはできなかった。敵地での第5戦に勝ち、先に王手をかけながら、最後の2試合を続けて落としてしまった。第7戦では4Q半ばまで接戦を演じたが、最後はヒートの勢いにのみ込まれた。頂点まであと5勝で力尽き果てた。

 終わったのはシーズンだけではない。セルティックスは'07年夏にケビン・ガーネット、レイ・アレンを獲得し、ポール・ピアスとあわせて“ビッグ3”を結成。直後のシーズンにNBA優勝を果たした。当時はまだ数回は優勝するだろうと言われたが、それぞれ故障も抱え、その後4シーズンで一度も栄冠は掴めなかった。ファイナル進出も1回だけだった。

 今季でガーネットとアレンの契約が終わる。再契約の可能性もないわけではないが、若手のレジョン・ロンドが成長してきている今、同じビッグ3を続ける意味はあまりない。

 '69年セルティックスは、優勝した後にラッセルが引退、その後2シーズンはプレイオフにも出られなかった。果たして現代のセルティックスはどこに向かうのか。長い夏が始まる。

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