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2大ブランドが激突した
“もうひとつのクラシコ”。
~スポーツメーカーの代理戦争~ 

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2010/05/07 06:00

2大ブランドが激突した“もうひとつのクラシコ”。~スポーツメーカーの代理戦争~<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

アディダス3本ラインを纏ったアルビオル(右)が、メッシのナイキ製ユニフォームを鷲掴み

 サンティアゴ・ベルナベウで行なわれた今季2度目のクラシコはバルセロナが0-2で完勝した。この試合はスペイン国内のTV視聴率が60%を越えるなど1100万人以上の人が観戦しており、ローカル局や衛星放送も含めると、TV観戦者数は過去最高に上るという。

 そんな大注目の一戦だったが、ピッチ外では複数の現地メディアが取り上げた、もう一つの戦いがあった。世界を代表するスポーツブランド、ナイキとアディダスの対決である。

 スター選手が共演するクラシコは、スポンサーにとっては両チームに入り乱れた契約選手の展示会のようなものだ。

 ナイキは同社の広告塔クリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、イブラヒモビッチ、イニエスタ、プジョルなどを抱えている。一方のアディダスはジダン、ベッカム後の看板選手となったメッシに加え、シャビ、カカ、イグアイン、ベンゼマらと、こちらも錚々たる顔ぶれだ。

契約金は高騰の一途。スター選手をめぐる争奪戦が勃発。

 近年、ピッチ外のナイキとアディダスの争いは白熱するばかりだ。アディダスはレアル・マドリーにスポンサー契約料として年間4000万ユーロを、またナイキもバルセロナに3000万ユーロを支払うなど、契約金は高騰する一方。この争いの恩恵を受けているのは有名選手で、ナイキとロナウドの契約金は年間600万ユーロにも上る。

 契約選手の争奪戦も熾烈だ。メッシは'06年1月にナイキからアディダスへ鞍替えしているが、その際に裁判沙汰にもなったほど。ナイキは契約違反として550万ユーロの支払いをメッシ側に求めたが、判決はナイキの訴えを退けている。

メッシらのアディダス勢が“もうひとつのクラシコ”を制す。

 そんなナイキ対アディダスによる“もうひとつのクラシコ”の結果はどうだったのか。

 ピッチ内ではメッシとロナウドの対決が注目を集めたが、こちらは先制点を決めたメッシに軍配があがった。その他でもシャビが2アシストを決めるなど、90分間で目立ったのはバルサの2人のアディダス勢。ナイキにとってみれば、ユニフォームをスポンサードするバルサが勝ったのが救いだろうか。

 ナイキとアディダスの“展示会”となる次の大舞台は、チャンピオンズリーグ決勝とワールドカップ。両雄の勢力図は今後、どう変化していくだろうか?

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