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中日投手陣のキーマンは
“孝行息子”の伊藤準規。
~落合監督の「太鼓判」は本物か!?~ 

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永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2010/04/15 06:00

中日投手陣のキーマンは“孝行息子”の伊藤準規。~落合監督の「太鼓判」は本物か!?~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

初勝利を挙げた阪神戦の相手投手は現在41歳の下柳剛。22歳差の投手戦に見事投げ勝った

「ここ2、3年のうちに間違いなく投手陣の柱になる投手。パ・リーグばかりが目立つけど、セ・リーグにもいい投手はいるんだ」

 中日の森繁和ヘッドコーチが、キャンプの時から語っていた「本物の逸材」。それが、開幕直後の阪神戦でプロ入り初勝利を挙げた、高卒2年目の伊藤準規である。

 初登板は入団から僅か半年後の昨年9月30日、巨人戦。巨人は初モノに弱い、さらにカーブ、フォークという縦に変化するボールを2つも使える、というのが抜擢の理由だった。見事期待に応え、1回を無失点で切り抜けている。

 今年のキャンプでは森ヘッドコーチと二人三脚でシャドーピッチングに取り組み、自慢のカーブにさらに磨きをかけた。

 オープン戦では3試合に登板し、2勝1敗、防御率1.50という好成績。素質の片鱗を見せつけ、あの落合博満監督をして「一度は開幕投手候補の1人として考えた」とまで言わしめた。

今季2度目の登板となった阪神戦でプロ初勝利。

 そして迎えた4月4日の阪神戦。8回を1点に抑え、今季2試合目の登板で初勝利を挙げたのである。ここでも決め球になったのは、やはり大きく縦に割れるカーブ。強振してくる阪神打線のタイミングを、完全に狂わせたのだった。

 孝行息子の出現に、「去年の巨人とのクライマックスシリーズで先発で使える、と言ったのはウソではなかっただろ」と森ヘッドコーチも鼻高々だった。

 順風満帆に2年目のシーズンをスタートさせたかに見える伊藤だが、開幕直前の3月6日に祖父・實さんの死去というつらい出来事にも遭遇している。

 入団前から大の中日ファンだった伊藤。幼い頃、實さんの膝の上で抱かれ、中日の試合をテレビで見ることも多かったという。

 2008年、ドラフト2位で中日に指名された時、誰よりも喜んでくれたのも實さんだった。しかし初勝利の晴れ姿を見せることはできなかった。「もし1年目から勝てる投手だったら……」と悔んだ伊藤は、初白星のウイニングボールを、祖父の霊前に供えることにしたという。

 あまり選手を褒めない落合監督も「当然、ウチの大事な戦力」と太鼓判を押す。中日では'98年の川上憲伸以来となる新人王誕生の可能性も、十分ありそうだ。

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