両大陸王者の歴然たる差は、立ち上がりの5分間にすべて凝縮されていた。
キックオフからエリック・アビダルのファウルでプレーが止まるまで1分11秒。その間、バルセロナは22本のパスをつなぎ、直後のリスタートから始まったサントスの攻撃をわずか3本のパスでシャットアウトした。
サントスが初めてハーフウェーラインを越えたのは4分30秒。その間、司令塔のガンソには3度ボールが渡ったが、1度目はセスク・ファブレガス、2度目と3度目はセルヒオ・ブスケッツの素早いチェックによって、いずれも満足にコントロールできないまま潰されている。ネイマールに至っては、5分間でたった1度しかボールに触れていない。
わずか5分間で58本ものパスをつながれる展開は、彼らにとってもおそらく初めての経験だったのだろう。サントスの選手たちはボールの行方に翻弄されて慌ただしく首を振り、何度も体を回転させてボールを追い続けた。
グアルディオラ監督もラマーリョ監督も、中盤勝負を狙ったが……。
この日、バルセロナの指揮官ジョゼップ・グアルディオラは3-4-3システムを採用した。
最終ラインは右からカルレス・プジョル、ジェラール・ピケ、エリック・アビダルの3人。中盤の底に位置するブスケッツの両脇にシャビとイニエスタ、トップ下にセスクを配置し、最前線は右にダニエウ・アウベス、左にチアゴ、中央にリオネル・メッシが並んだ。このシステムについては試合後、記者に「システムは3-7-0か?」と問われた指揮官が「中盤を厚くしてゲームを支配しようと考えた」と説明している。
一方、サントスのラマーリョ監督も準決勝の柏レイソル戦からシステムを変え、3バックを採用した。
準決勝で見事なFKを決めた右SBダニーロを中盤の右サイドに配置し、左サイドにはこちらも左SBが本職のレオを起用。ガンソ、ボルジェス、ネイマールという3枚看板が前線で三角形を形成する布陣は、守備時には5-3-2、攻撃時には3-4-1-2へと変形する。おそらく、十分なスカウティングによる彼らなりのバルサ対策だったのだろう。
しかし“守備時には人数を割いて守る”という意識付けは、結果的には「中盤を厚くしてゲームをコントロールする」というバルセロナの狙いを実現させるスペースを与えることになる。
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