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元気な副社長・丸藤正道は、
ノアの窮地を救えるか。
~三沢光晴の後継者にかかる重責~ 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2010/03/29 06:00

元気な副社長・丸藤正道は、ノアの窮地を救えるか。~三沢光晴の後継者にかかる重責~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

 故・三沢光晴さんの後継者、ノア副社長・丸藤正道の動きが活発だ。

 昨年12月、右ヒザ前十字靭帯断裂から約9カ月ぶりに復帰。新春恒例の1・4東京ドーム大会に乗り込み、タイガーマスクを破ってIWGPジュニア王座を奪取。メジャー3団体のジュニア完全制覇で存在感を見せつけた丸藤は、新日本との対抗戦に勝ってもなお「まだ本調子に戻っていない」とコメントしたものだ。

 あれから2カ月。3月5日、新日本の後楽園ホール大会で“ジュニアのカリスマ”金本浩二と対決、難敵を31分44秒の熱闘の末、必殺ポールシフトで沈め、2度目の防衛を達成した。「40代の挑戦者は最強だった」と、金本を揶揄する余裕ぶり。'08年11月、全日本の近藤修司戦でベストバウト賞を獲得した頃と同じベストの状態に戻ったと見てよさそうだ。

 この勝利で、初防衛の相手、プリンス・デヴィットを含め新日本とのシングル戦6連勝となり、新日本はベルト奪回の切り札としてベテラン、獣神サンダー・ライガーを指名。それでも、気力充実の若き王者を蹴落とすのは至難の業だろう。

小橋、潮崎、杉浦……負傷者続出でノアは“瀕死”に。

 だが肝心のノアが心配だ。怪我人続出で瀕死の状態といっていい。“鉄人”小橋建太が右ヒジと右ヒザの再手術。ヘビー級の若武者、潮崎豪が右橈骨骨幹部骨折、若手の谷口周平は2月の吉江豊戦で脳震盪、精密検査中。ジュニアの人気者KENTAが右ヒザ前十字靭帯断裂でGHC王座を返上。同ジュニアタッグ王者の鈴木鼓太郎が左ヒザ前十字靭帯断裂……。主力選手が相次いで倒れ、カード編成にも苦労する、まさに火の車状態なのだ。

 これに追い討ちをかけるように、3月6日のさいたまスーパーアリーナにおける「戦国武将祭」で、GHCヘビー級王者・杉浦貴が左橈骨頭骨折、長期欠場を余儀なくされた。連戦のツケが一気に噴出してきた感がある。

 これだけの大幅戦力ダウンをどう克服するのか。フロントの中枢にいる丸藤の才覚とフットワークに、この危機を乗り切れるかどうかがかかっている。

 ノアは7月か8月に三沢光晴の1周忌にあわせ、創立10周年記念興行を予定している。これまで築き上げてきた団体力をどこまで結集できるか。田上社長をサポートする丸藤と取締役兼選手会長の森嶋猛ら若い行動力に注目したい。

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