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盟友2人が揃ったヒートで
“夢のラインナップ”が実現。
~NBAファイナル優勝を目指して~ 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byNBAE/Getty Images

posted2011/06/09 06:00

盟友2人が揃ったヒートで“夢のラインナップ”が実現。~NBAファイナル優勝を目指して~<Number Web> photograph by NBAE/Getty Images

 マイアミ・ヒートには、レギュラーシーズン中に一度も実現しなかった“夢のラインナップ”がある。レブロン・ジェイムス、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュの“ビッグ3”に、ユドニス・ハスレム、マイク・ミラーの2人を加えた5人だ。

 去年夏、ヒートがビッグ3の次に重要なメンバーとして契約したのがハスレムとミラーだった。努力家でチームメイトから一目置かれているハスレムと、シュート力に定評があるミラー。スーパースターの3人と組むには最適な2人だ。

 実は彼らはフロリダ大時代のチームメイト。'00年にはNCAAトーナメントの決勝まで進んだが、目の前で優勝を逃した。去年夏、他チームからより高いサラリーのオファーがありながら、揃ってヒートと契約したのは、再びチームメイトとして優勝を目指すことに惹かれたという理由もあった。

 しかし開幕前にミラーが指を痛め、11月の試合でハスレムが足の靭帯を損傷し、共に長期離脱したために、なかなか同時にコートに立つことができなかった。ハスレムが戦列に戻ったのはプレーオフに入ってから。ミラーはシーズン中に復帰はしていたものの、本来の力を出し切れず、揃って苦しいシーズンを送った。

最高のタイミングで復活した2人がカンファレンス・ファイナルで活躍。

 試練は故障だけではなかった。ハスレムはシーズン前に母を癌で亡くし、ミラーはプレーオフ中に生まれた娘が、生まれながらの心臓の病気のために集中治療室で過ごさなくてはいけなかった。そんなつらい時だからこそ、気心しれたお互いが支えでもあった。そして、まさに最高のタイミングで2人とも復活。カンファレンス・ファイナルでは、第2戦でハスレムが、第4戦でミラーが、チームの勝利に大きく貢献したのだ。

 彼らの復調で“夢のラインナップ”もついに実現した。カンファレンス・ファイナル3試合で5人が同時に試合に出たのは僅か22分間にすぎなかったが、成果は期待以上。ファイナル進出を決めた第5戦、残り6分余で10点リードされていた試合を逆転し、3点差で勝利に導いたのもこのラインナップであり、それを可能にしたのが元フロリダ大の2人だった。

 NBAファイナルを前にミラーは言う。

「僕らには、まだフロリダでやり残したことがあるからね」

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