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田中、中村、萩原、シドニー組の明暗。
text by
藤山健二Kenji Fujiyama
photograph byTakuya Sugiyama
posted2004/05/20 00:00
4年に一度しかないオリンピックに続けて出ることは難しい。まして世代交代が激しい女子水泳界においてはなおさらだ。先月末に行われた競泳のアテネ五輪代表選考会でも、4年前のシドニー五輪代表選手たちの明暗がくっきりと分かれた。
シドニーでは100m平泳ぎ6位、200m同7位とメダルを逃した田中雅美は、帰国後しばらく休養し、米国留学で気分転換をはかった。昨年から本格的に第一線に復帰し、同11月には再び渡米して最終調整を行い、選考会に備えていた。ところが最初の100mでは日本水泳連盟が定めた派遣標準記録に 100分の3秒届かず、満員の観客の前で無念の涙を流すはめになった。次の200mで失敗すればアテネはない。絶体絶命の田中を救ったのは、シドニーで苦楽をともにした中村真衣だった。