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国内最激戦区のライト級。K-1新カテゴリの前評判。 

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布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2008/06/12 00:00

国内最激戦区のライト級。K-1新カテゴリの前評判。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

 「K―1ライト級って、どうなるんですか?」

 最近、キックボクシングの関係者や選手からよくこの類の質問を受ける。中にはK―1の谷川貞治イベントプロデューサーの連絡先を聞いてくる人も。色めき立つ人が多いのも無理はない。7月7日、日本武道館で行なわれるK―1ワールドMAXの枠内でK―1ライト級がスタートすることになったからだ。規定体重は60kg。今大会に出場する日本人選手は、“爆腕”大月晴明、魔裟斗の盟友・大宮司進、“期待のルーキー”上松大輔の3名。それぞれ海外の強豪と闘う。

 MAXの売りは人類最激戦区。だったらライト級の売りが何になるかといえば、歴史と伝統ということになるだろうか。ライト級はヘビー級に次いで二番目に古い階級なのだ。しかも、国内ではMAXの70kg級以上に選手層が厚い。

 問題は個々の選手の知名度か。K―1はコアなファンだけではなく、マス(大衆)を対象にしなければ成り立たない。魔裟斗ですらMAXがスタートする前には、ヘビー級の大会の中のワンマッチでキャリアを積みながら名前を売った時代があることを忘れてはいけない。

 ヘビー級同様、ミドル級では“格闘大国”オランダに強豪選手が偏る傾向があるが、この国のライト級戦線は手薄。代わってアジアや中南米エリアにダイヤモンドの原石が眠っている。すでに韓国では同国唯一のボクシング世界王者だったチ・インジンがK―1に転向して大きな話題になった。今年2月には母国でK―1デビューを果たし、虎視眈々と日本上陸を狙っている。

 ムエタイもライト級天国だ。魔裟斗、アンディ・サワーとともにMAXのトップ3に位置するブアカーオ級の実力者はごまんといる。問題はブアカーオのようにヒジ打ちや首相撲が制限されたK―1ルールでの戦いに適応できるかどうかだけだ。一攫千金を狙った中南米エリアのボクサーの挑戦も考えられる。

 大会当日はMAXの世界最強決定トーナメント2回戦や10代の若手にスポットを当てたユースのワンマッチも行なわれる。必然的に観客は“3つのK―1”を見比べることになるだろう。K―1ライト級の明るい未来は、今回出場する3名の活躍にかかっている。

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