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トリノ五輪で好成績が期待できるマイナー競技。 

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藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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posted2006/01/26 00:00

 来月のトリノ五輪で実施される競技はスキー、スケート、バイアスロン、ボブスレー、リュージュ、アイスホッケー、カーリングの7つ。種目数は82に達する。このうちメジャー競技と言われるスキー、スケート、アイスホッケー(日本は不出場)はメディアに露出する機会が多いが、残る4競技が取り上げられることはほとんどない。マイナー競技だからと言ってしまえばそれまでだが、五輪を夢見て頑張っているのはどの競技も同じ。今回はマイナー競技の選手たちを紹介してみたい。

 ボブスレーでは長岡千里、桧野真奈美組が日本の女子としては初となる、2人乗りでの代表を目指している。長岡は姫路商、天理大時代は円盤投げの選手だったが、'01年に友人に誘われてボブスレーを始めた。陸上で鍛えた運動能力で急速にレベルアップし、五輪代表の有力候補になったが、昨年11月のW杯遠征中に右手小指の先を切断する重傷を負った。そりを移動させている最中の事故だったが、それでも「絶対にトリノに行く」の信念は変わらない。本番でメダルを獲得するのは難しいかもしれないが、そのがんばりできっと好成績を挙げてくれるに違いない。

 スケルトンでは41歳の越和宏と27歳の稲田勝に期待がかかる。前回のソルトレークシティー五輪ではこの種目の日本でのパイオニアでもある越が8位入賞を果たして注目されたが、今回はむしろ稲田の方がメダルに近そうだ。駒大岩見沢高では野球部に所属し、'96年のセンバツにも出場。仙台大2年のときに「野球での限界を感じて」スケルトンに転向し、'02年のソルトレークシティー五輪代表となった。その時は18位だったが、その後の4年間で持ち前のダッシュ力に磨きをかけ、昨年末の全日本選手権で第一人者の越を破って見事に初優勝した。今季のW杯序盤では苦戦が続いたが、陸上男子ハンマー投げの室伏広治から助言を受けるなどして復活。先月のW杯では自己最高の8位に入るなど調子を上げている。得意のスタートダッシュでもう一つ上のレベルに上がれれば入賞を狙うチャンスは十分にありそうだ。

 五輪は金メダルを獲ることだけがすべてではない。マイナー競技の選手たちの戦いにもぜひ注目していただきたい。

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