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田臥が目標としてきたウィリアムス復活への道。 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2004/12/02 00:00

 11月9日、フェニックス・サンズの田臥勇太がブルズとの試合のためにシカゴを訪れたとき、彼が一番会いたかった選手はそこにはいなかった。

 といっても、その選手はマイケル・ジョーダンではない。ブルズが2002年ドラフトで2位指名したジェイ・ウィリアムスだ。1999年にフープサミット(世界ジュニア選抜対全米ジュニア選抜)で対戦して以来、田臥が憧れ、目標としてきた選手である。

 去年夏、田臥がNBAへの挑戦を始めたころ、ウィリアムスはシカゴ郊外でバイク事故を起こし、重傷を負った。片足切断の話も出たほどの深刻な怪我で、現在もNBA選手として復活できる保証はない。すでにブルズとの契約はお互いの合意の上に打ち切られ、ウィリアムスは来季のNBA復帰を目標に母校デューク大でリハビリを続けている。

 田臥がシカゴを訪れた2日後、ウィリアムスはNBAの公式サイトに不定期で掲載しているブログ(日記)中で、事故後初めてダンクをしたという報告をしていた。

 「それはすごくエキサイティングな出来事で、実を言うと僕は泣いてしまった」とウィリアムスは書いている。「変に思う人もいるかもしれないけれど、歩くこともままならないと思われていた僕にとって、ダンクができたことは大きな成果だった」

 しかしその朗報の一方で、ウィリアムスはまだ足の状態が完全ではなく、「再手術を受けなくてはいけないかもしれない」とも書いている。日常生活や気軽に楽しむバスケットボールができるまで回復したのは嬉しいことだが、NBA復帰となるとまた別のレベル。この先、さらに険しい道のりが待っている。

 そんなウィリアムスにとって励みになるのはグラント・ヒル(オーランド・マジック)とアロンゾ・モーニング(ニュージャージー・ネッツ)の復活だろう。深刻な足首の故障のためにこの4年で4回足首の手術を受けたヒルと、去年腎臓移植の手術を受けたモーニング。二人とも、まわりから選手生命は終わりと言われながら、自分を信じてリハビリを続けて今シーズン復活、開幕から活躍を見せている。

 いつの日かウィリアムスもまたNBAコートでプレーする日が来るだろうか。ぜひもう一度、今度はNBAの舞台で田臥対ウィリアムスのマッチアップを見てみたいものだ。

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