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強豪のリーグ移籍で、バスケ界はどうなる? 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

PROFILE

posted2007/10/04 00:00

 JBLとbjリーグ。この2つが分裂状態にある日本のバスケットボール界で、新たな動きが始まった。

 JBLは「日本バスケットボールリーグ」の略。昨季まで「スーパーリーグ」の名称で行われていたリーグである。そのJBLの強豪オーエスジーが、今季限りでリーグを脱退、'08―'09年シーズンから、bjリーグに加盟することが発表された。これは今後、様々な意味で、バスケットボール界を変えていく、そのキッカケになる可能性を秘めている。

 bjリーグは、遅々として進まなかったJBLのプロ化構想に、痺れを切らして脱退した新潟アルビレックス、埼玉ブロンコスを中心に発足したプロリーグ。今秋、3季目を迎える。選手の最低年俸は300万円と経済的には厳しいが、地域密着を目指す各チームのフロントは健闘しており、新潟のように昨季の平均動員が3259人、年間の座席稼働率は90%以上という人気チームもある。

 オーエスジーの中村和雄総監督は「日本リーグ(JBL)では変わらない30年を過ごしました。しかし、bjリーグは発足3年で大きな変化を遂げた」と、この新興リーグの地域に密着した努力を称賛、これを加盟の理由に挙げている。

 だが、bjリーグは日本協会の傘下を飛び出したリーグだけに、今も日本代表選考の対象にはなっていない。代表入りを目指す選手は、JBLに入る必要があった。それもあって、日本人選手のレベルは、JBLの方が高かったと言える。

 オーエスジーのbjリーグ加盟は、こうした状況を変えていく可能性がある。'05―'06年にJBLで準優勝したチームだから、bjリーグのレベルアップに貢献することは間違いない。また、昨年の世界選手権、今年の北京五輪アジア予選と代表入りした、期待の大型シューター、川村卓也(21)がいるだけに、日本協会も「bjリーグから代表は選ばない」という方針のままでは、川村は対象外になってしまう。早晩、この点も雪解けが進むのではなかろうか。

 いずれにしても、国内リーグの認知度は低く、男子代表は'76年以来、五輪にも出ていない(北京予選も敗退)。こうした状況を打破するには、2つのリーグの切磋琢磨こそ望ましい。今回の件は、それを促す可能性を秘めている。

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