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格闘家の結婚ラッシュ。愛妻を得て強くなった? 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph byKoji Fuse

posted2008/02/14 00:00

格闘家の結婚ラッシュ。愛妻を得て強くなった?<Number Web> photograph by Koji Fuse

 日本の格闘技界にとって、昨年は暗い1年だったと評する声がある。だったら明るいニュースがなかったかといえば、そんなことはない。実は結婚ラッシュの1年だったのだ。魔裟斗が矢沢心との長い春にピリオドを打ったのを皮切りに、田村潔司、佐藤嘉洋、しなしさとこらが相次いで華燭の典を挙げた。年が明けると、渡辺久江が自らのブログで元日入籍を発表した。

 中にはプライベートなことだからと独身を装う選手もいるが、最近は当たり前のように公にする選手が増えている。身を固めたからといって魔裟斗の女性人気が落ちたという話は聞いたことがない。むしろ愛妻家として彼の好感度はさらにアップした。では女子格闘家の方はどうなのか。渡辺をよく知る関係者は言う。

 「かわいさ云々より強さを認めてもらわなければ、本当の格闘家とはいえない。彼女は結婚を機に、さらに変わらなきゃと思っているでしょう」

 結婚によるメリットは大きい。男子選手は声を揃えて食生活の充実をあげる。肉体が資本のアスリートにとって、日々の食生活はひじょうに重要。栄養的に偏りのない食事を摂っていなければ、強くなれるわけがない。新妻の手料理について質問すると、佐藤は相好を崩した。

 「真理子と付き合うようになって外食は極端に減りました。この間、作ってもらったビーフシチューはマジでうまかった。こんな料理のうまい人と一緒にいたら浮気なんて絶対にできない」

 守る者を得たことで一層練習や試合に身が入るという意見もある。55kg以下では日本最強のキックボクサーといわれる藤原あらしなど、その典型だろう。藤原は愛娘そらちゃんが産まれてから、一層強くなった。昨年秋、日本人キラーのムエタイ戦士から勝利を奪えたのは、全面的に選手活動を支援してくれる家族がいるからにほかならない。

 その一方で結婚にデメリットがないわけではない。先日、周囲の期待に反して凡戦を演じた格闘家にその理由を聞いてみると、「子供の夜泣きのせいで体調を崩してしまった」。でも、子供に罪はない。さっきまで泣いていた赤ん坊の寝顔を見たら、思わずホッとしてしまうことも確か。新婚パワーで格闘技界上空に立ち込める暗雲を吹き飛ばしてほしい。

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