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広島生まれの米国育ち、
今田竜二をご存知か。 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byTaku Miyamoto

posted2006/06/08 00:00

広島生まれの米国育ち、今田竜二をご存知か。<Number Web> photograph by Taku Miyamoto

 今田竜二というゴルファーをご存知だろうか。昨年から米レギュラーツアーに参戦し、ようやく成績が新聞に載るようになった今田だが、2部ツアーで戦っているときは、専門誌が特集をときどき組むだけだった。

 僕は数年前、今田の故郷広島・三原市にいったことがある。父・隆史さんの案内で、今田の少年時代を辿った。

 三原市西野町にある山へ車を走らせ、ゆるやかな上りのカーブを抜けると、山と山の間の谷の入り口に『西野ゴルフ』という練習場の看板がある。

 「ここは、竜二の(得意の)ロブショットのルーツなんですよ」

 と、隆史さんは語った。8歳からゴルフを始めた今田は、学校の授業が終わると、この練習場で多くの時を過ごしてきた。グリーンの側で昼寝をし、腕自慢の大人に教わりながら、高く柔らかくふわりと上がるロブショットを覚えていく。町に戻ると、小さなラーメン屋の裏にある10ヤードもない小さな練習場で、トレーニングする日々を送った。

 今田は14歳で、アメリカへのゴルフ留学を決意をする。隆史さんは振り返る。

 「竜二の渡米は広島で見送りました。14歳の竜二は言ったんです。『ひとりで行く。成田空港までついてこないでいい』」

 それは文字通り、バッグ一つでの単身渡米だった。フロリダのゴルフスクールに入り、リッチコーチとめぐり合う。今田の才能に惚れ込んだリッチはスクールを辞め、二人三脚の日々が始まった。

 '95年に米ジュニアゴルフ協会の年間最優秀選手に輝くと、'96年は全米アマチュアランキングでタイガー・ウッズについで2位に。ジョージア大学に進み、'99年にプロ転向。5年間、2部ツアーで戦って、昨年からレギュラーツアーの仲間入りを果たしている。

 6月15日から今季メジャー2戦目となる全米オープンが始まる。今田は、2部ツアー時代から何度も全米オープンの予選会に挑戦してきた。昨年は、その予選会から見事2度目の本戦出場を果たし、堂々15位の成績を残して、今年のシード権を獲得。自身3度目の全米オープンは、予選会なしでの本戦出場となる。

 29歳になった今田は、今年はどんなゴルフを披露してくれるのだろうか。皆さんも是非注目してみてほしいと思う。

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