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日本代表の勝利給、
100万円の要求は妥当か。
~W杯予選と親善試合を検証~ 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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posted2011/03/31 06:00

日本代表の勝利給、100万円の要求は妥当か。~W杯予選と親善試合を検証~<Number Web> photograph by AFLO

 3月9日、日本プロサッカー選手会(JPFA)が、労働組合への移行手続きを進めることを発表した。

 JPFAは、Jリーグや海外でプレーする日本人選手が所属する一般社団法人で、労働組合化すればストライキを行なうことが可能になる。

 これまで選手会は、藤田俊哉会長を中心に「代表選手への肖像権料の分配」「Jリーグの年金退職金制度創設」などを求めてきた。中でも特に強く訴えているのが「代表勝利給のアップ」だ。選手会は日本代表の勝利給の最低額を1試合あたり100万円に設定すべきだと主張している。

 現在、日本代表の勝利給は、W杯本大会なら200万円、W杯予選なら30万円、親善試合では相手のレベルに応じて、10~20万円と規定されている(引き分けのときは、それぞれ半額)。加えて、代表としての活動期間中、日当1万円が支給される。

 ただ、南アフリカW杯最終予選では、本大会出場権獲得のボーナスとして最高1000万円が支払われた。最終予選は計8試合あったので、1試合あたり125万円。これに勝利給30万円を足すと、理論的には155万円という額になる。

日本代表の親善試合出場の報酬は極端に安すぎる!?

 例えば、ドイツの場合、南アW杯予選を1位で通過すると、1試合につき2万ユーロ(約230万円)、プレーオフでの通過で1万6500ユーロ(約190万円)が支払われることになっていた。日本のW杯予選における対価は、大雑把に言ってドイツの4分の3程度。世界的に見ても、そこそこの額だと言っていいだろう。

 だが、親善試合となると話は別だ。ドイツは2005年に、代表の主力選手と連盟の話し合いで、親善試合に招集されたら、勝敗に関係なく一人一律7500ユーロ(約86万円)の「招集給」が支払われることが決まった(勝利給はなし)。

 また、アメリカの場合は、親善試合の「招集給」が3000ドル(約25万円)。相手のレベルに応じて勝利給750~5250ドル(約6万~43万円)が上乗せされる。

 一方、日本は親善試合の「招集給」はなく、「勝利給」が10~20万円。ドイツの4分の1以下、アメリカと比べても半分以下に過ぎない。日本代表の親善試合出場の対価は、とても貧弱なのが実情だといえる。

【次ページ】 選手会はもっと選手全体に関わる問題に尽力を。

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