SCORE CARDBACK NUMBER

開幕戦延期で変化した
'11年シーズンの戦力構図。
~今季の可夢偉が期待できる理由~ 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

PROFILE

photograph byHiroshi Kaneko

posted2011/03/24 06:00

開幕戦延期で変化した'11年シーズンの戦力構図。~今季の可夢偉が期待できる理由~<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

復帰2年目にかけるシューマッハー。バルセロナテストでトップタイムを出し復調の兆し

 スペイン・バルセロナで開幕前最終合同テストが行なわれていた3月11日、東日本大震災が発生し、F・アロンソ、J・バトン、L・ハミルトン、小林可夢偉らが被災者へのお見舞いの言葉を述べた。この日、初めてトップタイムを出したのはM・シューマッハーで、メルセデスGPは遅れ気味だったニューマシン熟成開発を進めることに成功。オフテストを締めくくった。

 今年、開幕戦バーレーンGPがキャンセルされた事態は、'76年にアルゼンチンGPが政情不安によって中止となり、第2戦ブラジルGPに開幕がずれ込んだケースとよく似ている。結局、この年は全16戦とされ、富士スピードウェイ「F1世界選手権イン・ジャパン」が最終戦となり、J・ハントが1点差でN・ラウダを逆転し決着を見た。現時点でFIAはバーレーンGP延期開催にこだわっていて、5月1日まで待ち、日程を調整する方針だ。3月27日オーストラリアGPから開幕するものの、全20戦か19戦か不明のままシーズンインすることとなった。

第2集団に飲みこまれたビッグチーム、マクラーレン。

 テストはバルセロナで終了。チームとドライバーの仕上がりを総合的に分析すると、戦力構図はおよそこうなる。トップ集団はレッドブルのS・ベッテルとM・ウェバー、フェラーリのアロンソとF・マッサ。そしてメルセデスGPのシューマッハーとN・ロズベルグが急激な上昇を見せ、先行するロータス・ルノーのN・ハイドフェルドをキャッチアップ。3チーム6人によって形成されそうだ。

 第2集団にはザウバーの小林、ウイリアムズとトロロッソ勢。出遅れたマクラーレン勢はここに飲み込まれた格好だ。最終テストでニューマシン改良策を試みたが時間切れとなり、新たに開発したパーツを整え、現地メルボルンでセットアップできるかどうか。十分なリソースを備えるビッグチームだけに挽回に注目だ。

 小林のいるザウバーは、チーム別で4位となる4000kmもの走行距離をカバーし、マシンの信頼性を高めた。昨シーズン序盤、トラブル続きで幾度もリタイアを余儀なくされた小林自身も入念に走り込み、開幕から上位入賞を狙う。

 2週遅れでの開幕となる'11年シーズンだが、内外情勢が揺れているこの時期、ワールドスポーツ開幕を告げる明るいニュースを期待したいものだ。

■関連コラム► レース観戦の視点が劇的に変化!? ピレリの採用でF1は未知の世界へ。
► '11年シーズン開幕間近。クビサ欠場が及ぼす影響。

ページトップ