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ロッテ成田翔に生きる大先輩の教え。
石川雅規「苦手な人を作るな」

posted2017/09/23 11:30

 
ロッテ成田翔に生きる大先輩の教え。石川雅規「苦手な人を作るな」<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

秋田商時代の熱闘には多くの高校野球ファンが心を打たれた。プロになっても成田は進化するはずだ。

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永田遼太郎

永田遼太郎Ryotaro Nagata

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NIKKAN SPORTS

 プロ生活最初のマウンドは、味方が1点を勝ち越した直後の延長10回裏。いわゆるセーブシチュエーションでの登板だった。

 2017年9月6日、メットライフドーム。

 2年目19歳の成田翔(かける)に、千葉ロッテ首脳陣はここで経験を積ませようと、あえて厳しい舞台を用意した。

「びっくりした気持ちもあったんですけど、落合さん(英二投手コーチ)が選んでくれたので、思い切って腕を振って投げてこようと思いました」(成田)

 最初の打者・秋山翔吾には6球中5球の直球勝負を挑んでレフトフライに打ち取り、幸先の良いスタートを切った。

 しかし続く源田壮亮に四球を与えると、3番森友哉にライト前へ運ばれ、1死1、2塁。ピンチを作ったところで伊東勤監督はベンチを飛び出しピッチャーの交代を告げた。

「(初登板は)やっぱり緊張しました。ストライク先行で行こうと思ったんですけど、緊張で思うようにいかなくて……」

 結果は打者3人に対して1安打1四球。ワンアウトこそ取ったものの、イニングの最後までは投げ切れずにマウンドを降りた。

170cmの体を目いっぱい使ったダイナミックさ。

 それでも伸びのある直球と、逃げずに立ち向かったマウンド度胸を首脳陣は評価。2日後の9月8日のソフトバンク戦で再び登板機会を与えると、成田もこれに応え、デスパイネ、松田宣浩、上林誠知といった中心打者を三者凡退に抑える完璧な投球を披露した。

 成田翔の最大の特徴は170cm、70kgの体を目一杯使ったダイナミックな投球フォームにある。軸足のかかとを若干浮かせてから投げる姿は、巨人・田口麗斗ともどこか被り、それゆえに強靭な下半身と体幹の強さが要求される。

「(2017年は)足を上げたときの高さ、上げ方を意識しています。昨年まではパンと前足を上げていたんですけど、上げた瞬間に体の軸がちょっとずれていたりもしたので、そのズレをなくそうと自然な形で、足が上がるように変えました」

【次ページ】 決め球のスライダーがカーブ風ではなく……。

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