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ディープ以来の無敗皐月賞馬は牝馬!?
ファンディーナは素質だけで3連勝中。

posted2017/04/15 09:00

 
ディープ以来の無敗皐月賞馬は牝馬!?ファンディーナは素質だけで3連勝中。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

フラワーカップからのレース間隔の問題で桜花賞を回避して皐月賞に参戦してきたファンディーナ。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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Yuji Takahashi

 はたして、69年ぶり、史上3頭目の偉業は達成されるだろうか。

 クラシック三冠競走の皮切りとなる第77回皐月賞(4月16日、中山芝2000m、3歳GI)には、牝馬のファンディーナ(父ディープインパクト、栗東・高野友和厩舎)が出走する。

 これまで23頭の牝馬が皐月賞に挑戦し、1947年のトキツカゼと、1948年のヒデヒカリが勝利をおさめている。ファンディーナが勝てばヒデヒカリ以来3頭目の牝馬の皐月賞馬になると同時に、2005年のディープインパクト以来12年ぶり17頭目の無敗の皐月賞馬となるわけだ。

 先に23頭の牝馬が出走したと書いたが、1984年のグレード制導入以降は1991年のダンスダンスダンス(5着)と2014年のバウンスシャッセ(11着)の2頭しか出ていない。せっかく牝馬路線やマイル路線が整備されたのに、わざわざ中山芝2000mのタフな馬場で男馬を相手にする必要はない、と考えるのはごく自然なことだ。

 そんななか、あえてここを使いにきたファンディーナ陣営には、それなりの自信と勝算があるのだろう。

輸送も、短い直線もまったく問題にならなかった。

 デビューは今年1月22日、京都芝外回り1800mの新馬戦。岩田康誠を背にして無理なくハナを切り、持ったままで2着を9馬身突き放した。

 2戦目は2月19日に同じコースで行われた500万下のつばき賞。川田将雅が騎乗し、好位から上がり3ハロン33秒0という豪脚で差し切った。この一戦で、強い3歳牝馬のなかでも1、2を争う器、と見られるようになった。

 そして前走、GIIIのフラワーカップで再び岩田を鞍上に迎え、馬場をぐるりと回ってきただけで2着を5馬身置き去りにした。

 初めての関東への輸送も、コーナーを4回ターンして短い直線で勝負するコースも、まったく問題にならなかった。

【次ページ】 今はまだ素質だけで走っている状態。

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