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「リオ以外何もなかった」昨季。
原川力、自分も鳥栖も改革する。

posted2017/04/08 07:00

 
すでに今季は直接FKで2得点を決めるなど、原川は個人技術の高さは発揮している。異彩を放つ鳥栖の新たなエッセンスとなれるか。

すでに今季は直接FKで2得点を決めるなど、原川は個人技術の高さは発揮している。異彩を放つ鳥栖の新たなエッセンスとなれるか。

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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 原川力という名前を聞いて思い出すのは、2016年1月のAFC U-23選手権だろう。

 リオ五輪を目指したU-23日本代表の一員としてプレーし、準決勝のイラク戦でリオ五輪出場を決める決勝点を挙げた。その原川は今季、川崎フロンターレからサガン鳥栖に移籍。だが、新天地でチームと自分自身にもどかしさを抱えている。

 1日のFC東京戦は、1勝2敗1分と黒星が先行している鳥栖にとって連敗阻止のためにも絶対に負けられない試合だった。

 しかし、3-3のドロー。

 堅守が持ち味のチームとは思えないスコアであり、内容だった。

「失点はミス絡みなのですぐに修正はできますけど、チーム全体として守り切るというのがちょっと頭にあり過ぎるのかなと。リードしている展開の中で、もちろんそのイメージは大事ですし、失点しないのがこのチームの特長です。だけど2点目を取る、さらに相手を突き放すためには多少攻撃の方にも頭を切り替えていかないといけないと思うんです」

 原川は苦い表情で、そう言った。

フィッカデンティ監督が築いた堅守速攻にプラスを。

 昨年、鳥栖はマッシモ・フィッカデンティ監督が就任。イタリア仕込みの堅い守備を構築した。セカンドステージでは「堅守速攻」が定着し、それがチームを8位(年間11位)に押し上げる原動力になった。

 その上で今季は守備にベースを置きつつも、2点目、3点目を取りきって勝つスタイルを標榜。そのために原川、小野裕二、小川佳純ら技術のある選手を獲得した。鎌田大地を始め中盤に特徴ある選手が集まり、攻撃的な引き出しが増やせる状況になったのだ。

 しかし実際に試合に臨むと、昨年の守り切るスタイルに流れてしまう。FC東京戦も後半、その悪癖が出てしまった。

【次ページ】 「リードしている時の試合運びがヘタくそなんです」

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