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全治2カ月のケガがわずか8日で回復!?
驚異の肉体を誇るイチローの秘密兵器。 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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photograph byNaoya Sanuki

posted2017/03/15 11:00

全治2カ月のケガがわずか8日で回復!?驚異の肉体を誇るイチローの秘密兵器。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

「ヤンキースにいた頃('12年から'14年)よりは絶対に速いのでね」と自らの走りの進化を語っているイチロー。

総額1000万円のトレーニング機器を運び込む。

 今年もイチローはクラブハウス横に大きなコンテナを2つ運び込み、鳥取のワールドウィングエンタープライズが特許を持つ初動負荷理論の特殊マシン(B.M.L.Tカムマシン)を9台持ち込んだ。

 昨季まで使用していたものに加え、この春からは新機種3台も投入。フロリダ特有の高温多湿な気候と雷雨に耐え得るよう特殊ステンレス素材を使用し、設備投資額はそれだけで約1000万円にも及ぶ。その新マシンは主に骨盤と股関節の機能向上と柔軟性を高めることで大きなトルク(体のねじりの強さ)を生み出す効果がある。

初動負荷理論がイチローの肉体を若返らせる!?

 実はイチロー、このマシンを3セット持っている。キャンプ地に運び込んだ9台はシーズンになればマーリンズ・パークへと移動され、残りはマイアミの自宅と神戸でオフにトレーニングを行うため日本に1台保管している。一年中、マシンと向き合い、トレーニングを欠かさないことが、今回も2カ月を要する可能性のあったケガを8日間での復帰に短縮させたのだった。

 ワールドウィングエンタープライズの小山裕史代表(博士/人間科学)は初動負荷理論を「神経と筋肉の機能とその協調性を高めるとともに、これによる脳の先行活動と、その機能を促進することを目指したもの」と説明する。

 このマシンでのトレーニングは、脳血管障害で歩行困難となった方が自力歩行出来るようになった事例が多々あり、イチローの場合は、体をアンチエイジング化させている一面も持っている。

【次ページ】 塁間速度の向上も特殊マシンによる鍛錬のたまもの。

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