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箱根駅伝で山登りの重要度が低下。
今回は「花の2区」にエースが集結!

posted2016/12/28 11:40

 
箱根駅伝で山登りの重要度が低下。今回は「花の2区」にエースが集結!<Number Web> photograph by AFLO

出雲駅伝を2連覇した青山学院のアンカー・一色恭志。箱根の2区でも、多くの学校が一色を意識して走ることになるだろう。

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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 青山学院大の優勢が伝えられる箱根駅伝2017。

 往路のキーワードは、久しぶりに「花の2区」になりそうだ。

 1970年代中盤まで、2区は25kmを越える長丁場だった。瀬古利彦さんは1977年から1980年まで2区ひと筋だったが、当時の2区の意味合いをこう語る。

「私の場合、12月第1週に福岡国際マラソンを走っていて、箱根駅伝は『ついで』だったから(笑)。他の選手にしても、24、25kmを走るとなれば、普段から30kmの練習が当たり前になりますよ。そうなれば、自然とマラソンへつながりが出来ていたわけです」

 しかし、箱根駅伝も戦略が重層化するようになり、「花の2区」という言葉ばかりが残り、エースが走るにしても、5区の距離が延びてからは「山の神」が登場するかどうかで優勝が大きく左右されてきた。

 今回から5区の距離が短くなったことで、相対的に山の重要性が低下するわけだが、では、どの区間が重要になるのか。

 今回は、2区と見る。

1区には有力な選手が集中しなそうな気配。

 往路でいえば、ここ数年は1区が極めて重要な意味を持っていた。

 2011年に早大が大迫傑を投入して主導権を握って優勝してから、各大学とも久保田和真(青山学院大)、横手健(明大)、中村匠吾(駒大)、田口雅也(東洋大)といったチームの一線級を投入し、イニシアティブを握ろうとしてきた。

 しかし、今回はそこまで有力な選手は集中しないと見る。久保田、横手ほどのランナーは出てこないだろう。

 前評判では、1区の中盤までに飛び出そうとする選手がそれほど見当たらず、1区は牽制のし合いになるのではないか。私の予想としては、もしも駒大のエース、中谷圭佑が1区を走ることになれば、集団をコントロールして「ふた」をする形になる。そうなれば、どの選手も仕掛けづらくなり、集団が終盤まで維持される形で2区に入る。

 上位を狙う学校であれば、「先頭が見える位置」でタスキをつなげられれば満足となり、先頭から1分以内に10校ほどがタスキをつなぐような展開になっても不思議はない。

 そうなると、必然的に2区の持つ意味が大きくなってくる。

【次ページ】 2区はエースが集結。青学を「崩す」大学は。

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