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大仁田vs.船木の電流爆破マッチ実現。
“持たざる者”の知恵と勇気が交錯。

posted2016/07/19 07:00

 
大仁田vs.船木の電流爆破マッチ実現。“持たざる者”の知恵と勇気が交錯。<Number Web> photograph by Yukio Hiraku

前哨戦で大仁田を締め落とす船木だが、大仁田にとっての“我が家”である電流爆破でどのような戦いを見せるのか。

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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Yukio Hiraku

 大仁田厚vs.船木誠勝の電流爆破デスマッチ。

 '90年代のふたりを知るファンには信じられないカードが、7月24日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)第2競技場で本当に実現する。

 デスマッチ、乱闘、なんでもありの“邪道プロレス”の権化である大仁田に対して、船木のプロレス人生はまさに真逆。10代の頃から新日本プロレス次代のスターとして期待されながら、'89年に若干二十歳で“格闘プロレス”として大ブームを起こしていたUWFに移籍。'93年には総合格闘技の先駆けであるパンクラスを旗揚げ。2000年のヒクソン・グレイシー戦で一度は引退した、プロレス界の“極左”的な存在だった。

交わるはずのないFMWとUWFが今年に入って急接近。

 そんな決して交わるはずがない二人が初遭遇したのは、今年3月。徳島で行われたアレクサンダー大塚デビュー20周年記念大会で、大仁田と船木が初めてタッグで激突。それを受けて、大仁田を中心に昨年活動再開したFMWが船木に参戦オファー。同じく昨年6月にWRESTLE-1を退団しフリーとなって以来、さまざまな団体に上がっている船木がそれを受けるかたちで、今年4月から大仁田率いるFMW軍と船木を大将とするUWF連合軍の抗争がスタート。7.24大阪の電流爆破デスマッチが、その決着戦ということだ。

 この大仁田FMW軍と船木UWF軍の抗争が、40代以上のファンを中心に予想以上に受けた理由は、FMWとUWFという両極にあるふたつの運動体によってプロレス界が一気に多様化された歴史を、彼らが身を以て知っているからであろう。FMW、UWFが出現した'80年代末以降、プロレス界は激変し、現在のかたちにたどりついたのだ。

【次ページ】 「大仁田さん、チケットは?」と門前払いの過去も。

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