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香川真司が絶好調の理由を激白。
変化の鍵は「準備」と「アジア杯」。
posted2015/09/24 13:15
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Tadashi Shirasawa
香川真司が、ノリに乗っている。
クラブ史上初となるリーグ開幕5連勝を飾ったドルトムントで攻守で活躍。公式戦の最初の10試合で5ゴール4アシストをマーク。9月の代表戦でも2試合で3ゴールを決めている。切れ味の鋭い動きと、広い視野が生み出す変幻自在のパス、そして落ち着いたフィニッシュ。2010年から'12年にかけて、同じドルトムントでプレーしていた頃の「キレッキレ」の香川が戻ってきた。いや、むしろ今の方が、チーム内における彼の重要度が増している分、上積み要素があるようにも思える。
つまり、今の香川真司は、間違いなく、そのトップフォームに近づきつつある。
見逃せないのは、メンタル面での安定だ。
ここ数年の香川は、その苦境からなかなか抜け出せないでいた。マンチェスター・ユナイテッドでの苦闘、ブラジルワールドカップの屈辱、そして復帰したドルトムントでの昨季も、自信に満ちた彼らしいプレーが継続して見られることはなかった。その長いトンネルを抜けての大活躍──。
香川真司にいま、何が起こっているのだろうか?
時間を延長してまで答えてくれた香川選手。
Number886号では、ドイツ在住10年目を迎え、Number Webでもおなじみのサッカーライター・ミムラユウスケさんをインタビュアーに、香川選手へのロングインタビューを敢行した。
これまでも、香川選手には折に触れてインタビューを行ってきたが、今回はその中でも「ベスト」と言ってもいい、生きた言葉に満ちた時間となった。
香川選手自身が、「今回はしっかりと話したい」と予定の時間を延長してまで、真摯にこちらの質問に答えてくれた。
ミムラさんはインタビュー前、それも今季のキャンプが始まったころから、日々の取材のなかで、今季の香川の「変化」を嗅ぎ取っていたという。