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女子バスケ、リオ五輪決定までの道。
司令塔・吉田亜沙美の“3度目の正直”。

posted2015/09/10 10:40

 
女子バスケ、リオ五輪決定までの道。司令塔・吉田亜沙美の“3度目の正直”。<Number Web> photograph by Xinhua/AFLO

「(リオ五輪では)メダルを獲りたい! 女子バスケットをもっとメジャーにしたい」と宣言している吉田。

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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Xinhua/AFLO

 女子バスケットボール日本代表が、8月29日から9月5日まで中国・武漢で行なわれたアジア選手権連覇を果たし、優勝チームに与えられるリオデジャネイロ五輪出場権を獲得した。

 日本が五輪に出場するのは、1976年モントリオール五輪、'96年アトランタ五輪、2004年アテネ五輪に続き、12年ぶり4度目。国際バスケットボール連盟によって昨年11月に出された「資格停止処分」が解除されてからわずか1カ月弱での五輪切符獲得であり、また、日本の団体球技のリオ五輪切符第1号ということで、二重三重の喜びがチーム全体を包んだ。

キャプテンが決めた歴史的な逆転シュート。

 ベテラン大神雄子(今季からトヨタ自動車)らが抜け、若返りが図られたチームを見事に牽引したのが、左膝前十字じん帯断裂という大けがを乗り越えた司令塔のキャプテン吉田亜沙美(JX-ENEOS)だ。

 大会MVPに輝いた渡嘉敷来夢(WNBAシアトル・ストーム)とともに、'13年の前回大会に続いて2大会連続でベスト5に選出される大活躍。とりわけ、予選ラウンドの中国戦の残り3秒から決めた逆転のクラッチシュートは、女子バスケの五輪予選史で語り継がれるものとなるだろう。

「最後は自分で背負おうと思い、自分で打とうと決めていた。だから、あのような結果になったのだと思う」

 85-50という大差で再び中国を下した決勝戦を含め、ここぞという場面で決めるシュートやアシストパスには、キャプテンとしての覚悟がにじみ出ていた。見ている者をしびれさせるプレーの連続だった。「加油!」の大合唱が響き渡る、日本にとって完全アウェイのスタンドも、最後はすっかり静かになっていた。

「目標としていたアジア王者、五輪出場を達成できてうれしい。一人一人がコートの上で力を出し切ることができた」

 吉田は、感無量の面持ちでそう言った。表彰式では重い優勝カップを何度も高々と掲げ、喜びを爆発させた。

【次ページ】 膝の不安を感じさせなかった司令塔の対応力。

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