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男女バスケが制裁解除後の初試合!
閉じかけた五輪への道を再び歩む。 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2015/08/18 10:40

男女バスケが制裁解除後の初試合!閉じかけた五輪への道を再び歩む。<Number Web> photograph by AFLO

女子のキャプテン、吉田亜沙美は過去に2度五輪予選に挑み、いずれも出場できなかったという経験を持つ。高校時代から代表入りしてきた彼女は悲願を達成できるか。

 8月13~16日まで、千葉と東京を舞台にバスケットボール男女日本代表の国際強化試合が行なわれた。国際バスケットボール連盟(FIBA)によって昨年11月から続いていた資格停止処分が正式に解除されてからの、最初の国際試合。制裁で閉ざされそうになったリオ五輪出場へ向けて、新たなスタートを切った男女日本代表“ハヤブサジャパン”は、未来への希望を示す戦いを見せることができただろうか。

 8月9日に制裁の正式解除が決定してから4日目。まず先に登場したのは、女子日本代表だった。8月29日から9月5日まで中国・武漢で開催されるアジア女子選手権・兼リオ五輪アジア女子予選に向けて、6月10日から活動をスタート。これまでに計5回の合宿を行ない、今回はその流れの一環として、チャイニーズ・タイペイとの試合に臨んだ。

 結果から言うと、素晴らしい内容だった。キャプテンの吉田亜沙美(JX-ENEOS)を中心に、脚を使った激しくしつこいディフェンスと素早いトランジションでチャイニーズ・タイペイを圧倒。攻撃では特にアウトサイドからのシュートが面白いように決まり、栗原三佳(トヨタ自動車)の3ポイントシュート5本を含め、計11本の3点が決まった。3点の成功率は52.4%と高かった。

 このところ急成長を見せている23歳の本川紗奈生(シャンソン)の超速ドライブシュートも冴えた。豊富な運動量とスピード、そして俊敏性で、アジア選手権のライバルチームでもあるチャイニーズ・タイペイを寄せ付けず、スコアは92-52の大勝だった。

試合後にキャプテンがコート上でマイクを握り……。

 この試合で得点や戦術と同様の大きな意味があったのは、12人のベンチ入りメンバー全員から、バスケットができる喜びと未来への炎を灯し続ける者としての使命感があふれていたことだ。

 試合終了直後、吉田キャプテンがコート上でマイクを握り、観客席に向かって語った言葉もファンの胸を打つものだった。

「皆さんにご心配をお掛けしていた制裁が完全に解除され、今、私たちにできることは最強で最高のチームをつくり、バスケットボールを盛り上げていくことです」

 そう吉田が思いを噛みしめながら言うと、スタンドからは大きな拍手が注いだ。闘志あふれるプレーを見せた直後の言葉だっただけに、なおさらの響きだった。

【次ページ】 制裁が下った時に聞かれた「女子だけでも」という声。

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