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パ・リーグの強さ。
~平均年俸で見る“費用対効果”~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byHideki Sugiyama

posted2015/07/28 10:30

パ・リーグの強さ。~平均年俸で見る“費用対効果”~<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

交流戦1位となったソフトバンクの2015年度の平均年俸は、セ・パ全球団中2番目に高い5798万円。最も高いのは巨人の6893万円だった。

 プロ野球の交流戦はパ・リーグの61勝、セ・リーグの44勝で、パ・リーグが史上最高勝率「.581」を記録して終わった。これで、6年連続でパ・リーグの勝ち越しである。

 昨年までの8年間は24試合制で、各カード2連戦の形式だったから、先発投手を4、5人でローテーションさせることが可能だった。このため、強力な3本柱のいるチームが有利になり、パ・リーグが勝ち越しているのはこのためではないか、という見方もあった。今年から18試合制になって、リーグ戦と同じ各カード3連戦になったことで、先発投手は通常と同じ6人必要になった。そうなると、両リーグの成績はほぼ均衡するのではないか、との予測もあった。

 しかし、結果はパ・リーグの大幅な勝ち越しとなった。先発投手6人で対戦しても、やはりパ・リーグの勝ち越しだったということは、先発投手の層の厚さも、パ・リーグは十分に優れていたと言わざるを得ない。

田中、ダル、岩隈らをメジャーに流出したパだが……。

 最近5年間で米大リーグに移籍したエース級の投手を見ても、和田毅(ソフトバンク-現カブス)、岩隈久志(楽天-マリナーズ)、ダルビッシュ有(日本ハム-レンジャーズ)、田中将大(楽天-ヤンキース)とパ・リーグの投手が多い。野手では西岡剛(ロッテ-ツインズ-阪神)のように、パ・リーグから米大リーグに行って、セ・リーグに復帰した選手もいる。つまり、パ・リーグからはずいぶん戦力が抜けているのである。一方、セ・リーグから米大リーグに移籍した主力選手は藤川球児(阪神-カブス-現高知)と青木宣親(ヤクルト-現ジャイアンツ)くらいだ。米大リーグ移籍による戦力ダウンという意味では、パ・リーグのほうが大きいと言っていい。

 にもかかわらず、パ・リーグが6年連続で勝ち越しているという事実には、やはり注目せざるを得ない。エース級の投手が次々に抜けても、セ・リーグとの力関係は、逆転しなかったわけだ。

 今年の結果によって、来年以降もパ・リーグの優位が続いていきそうな、そのような予測が可能になってきたと言える。その点を詳しく見てみよう。

【次ページ】 ポイントはドラフトの優位性と、リーグ平均年俸!

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