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高校生王者・那須川天心の“誰にも負けない”宣言。
~キックボクシング界に新星現る~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

PROFILE

photograph bySusumu Nagao

posted2015/07/09 10:30

高校生王者・那須川天心の“誰にも負けない”宣言。~キックボクシング界に新星現る~<Number Web> photograph by Susumu Nagao

 “童顔の怪物”というべきキックボクサーが現れた。5月31日、村越優汰を2RKOで撃破し、RISEバンタム級王者となった那須川天心のことだ。

 昨年7月のデビュー以来6戦全勝(5KO)というレコードで、選手層が厚いことで知られるRISEの頂に就いた。素顔は千葉県下の高校に通う16歳。その面持ちにはあどけなさすら残るが、リングに上がるや軽量級でも精度の高い強打を武器にしたスナイパーに変身する。

 どんな格闘技でも少年と成人の間には体の作りやパワーの面で大きな差があるのが普通だが、那須川はその差を感じたことはないと言い切る。

「仮に体格差があったとしても、実際にみんな倒してきていますからね」

 いったいどこに強さの秘密が隠されているのか。所属するTARGETの伊藤隆代表は那須川は努力の天才と分析する。

「一口に那須川を天才と呼ぶ人もいるけど、彼の強さは努力に裏打ちされたもの。しかも、類まれな集中力を持ち合わせているので、とにかくよく練習する。フィジカルやパワーの面において、大人にひけをとらないのはそのせいでしょう」

アマ200戦以上の戦績を持つからこその“ビッグマウス”。

 伊藤代表は言葉を続ける。

「午後のプロ練に参加するために、那須川は午前中で授業が終わる4年制の高校に進学した。まだ若いけど、プロとしてのし上がろうとする覚悟を感じます。それにプロの戦績は少ないけど、アマチュアでは既に200戦以上のキャリアを持っている。実戦の経験値では子供の頃からリングに上がっているタイのムエタイ選手に匹敵するものがある」

 次戦は主要団体の王者が勢ぞろいした『BLADE2 JAPAN CUP-55kg』(8月1日・東京)。8名の参加メンバーの中で那須川は最年少ながらダントツの優勝候補だ。誰と闘いたいかと聞くと、みんな強いと思うと前置きしながら、誰にも負けないと宣言した。

「どの選手と比べても、僕の方がスピードや勢いにおいて上。これからもっと強くなると思うので、僕に勝つなら今しかないと思うんですけどね(微笑)」

 優勝したら、K-1 WORLD GP-55kg初代王者の武尊(たける)に挑戦表明をするつもり。高2の視線はまっすぐだ。

「今回勝たないと何も言えない。優勝して思い切り喋りますよ」

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