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中田英寿の日本酒バー、ミラノに開店。
ワインの国で示した“SAKE”の存在感。 

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川上康介

川上康介Kosuke Kawakami

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photograph byKosuke Kawakami

posted2015/06/23 10:50

中田英寿の日本酒バー、ミラノに開店。ワインの国で示した“SAKE”の存在感。<Number Web> photograph by Kosuke Kawakami

ロンドン、サンパウロに続き、ミラノにも日本酒バーをオープンした中田英寿。 今回は、日研総業株式会社と取り組む「モノづくりニッポン e 仕事×ReVALUE NIPPON」の一環で開催される。

 2012年のロンドン五輪、昨年のワールドカップブラジル大会と、世界的イベントが行なわれるたびに、現地で日本酒バーをオープンしてきた中田英寿。

今年は、ミラノ万博で賑わうミラノの、1年でもっとも世界中から人が集まるファッションウィーク(ミラノコレクション)にあわせて期間限定の日本酒バー「SAKENOMY Project supported by e仕事」をオープンした。

開催中のイベントの模様やミラノの地元シェフとのコラボレーションなどを、全4回にわたってお届けする。第1回は6月19日に行なわれたオープニングレセプション。200名以上のゲストが来場し、日本酒とイタリア料理のコラボを楽しんだ。

「ロンドンでは日本酒の美味しさを伝え、ブラジルではそこに日本食と伝統工芸の器という要素を付け加えました。今回は、日本酒を日本の酒器でイタリア料理にあわせて楽しむという趣向です。ミラノのそうそうたる有名シェフがこの取り組みに興味を持って、日本酒にあわせたメニューを考えてくれています」

 6月19日に行なわれたオープニングレセプションでは、イタリアでもっとも予約が取れない店のひとつ「D’O」のシェフ、ダビデ・オルダーニが和歌山の日本酒「紀土」を使ったリゾットを披露。普段はシャンパンを使うレシピを日本酒に変えたこのスペシャルメニューは、グルメ揃いのゲストにも大好評だった。

「今回、このメニューを作るにあたって、いろいろな日本酒を試してみて、それぞれが個性的な美味しさを持っていることに驚きました。料理にあわせてワインを選ぶように、日本酒も個性を楽しむようになれれば、もっと世界で飲まれるようになるんじゃないでしょうか」(ダビデ・オルダーニ)

200名以上のゲストが33種類の銘酒を楽しんだ。

 会場はミラノのど真ん中、ピアッツァカヴールにある人気のカフェ。5日間の限定オープンのために、インテリアも大幅に変更したそう。オープニングレセプションには、オープニングからクローズまで、ファッション関係者など200名以上のゲストが来場。33種類揃った銘酒を思い思いに楽しんだ。

「日本酒というと、和食にあわせて“お燗”で飲むものだと思っていました。でも今日は白ワインのように冷たくして飲んだり、カクテルで楽しんだり。チーズやフルーツにもすごく相性がいいですね」(ミラノのファッションエディター)

 イタリア人にとって最高の料理は、言うまでもなくイタリアンだ。「マンマの料理こそが世界一」と信じ、イタリアンとイタリアワインに強い誇りを感じている。中田は、そんないわば完全アウェイの場所で、日本酒の存在感を示すことに成功したのだ。

初日ということで日本流の鏡割りで祝杯。プロジェクトを協同で進めてきた、日研総業株式会社社長・清水浩二氏や、人間国宝で漆芸家の室瀬和美氏の顔にもイタリア人からも歓声が上がった。

【次ページ】 自分なりのやり方で、日本と世界をつなぐ。

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