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浅田真央復帰にL・ニコルがエール。
「彼女が一番幸せと思える選択を」 

text by

田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byAsami Enomoto

posted2015/05/22 10:40

浅田真央復帰にL・ニコルがエール。「彼女が一番幸せと思える選択を」<Number Web> photograph by Asami Enomoto

2013-14年シーズンの世界フィギュア選手権での浅田真央(左は銀メダルのユリア・リプニツカヤ、右は銅メダルのカロリーナ・コストナー)。

 5月18日、浅田真央がアイスショー「THE ICE」の記者会見で、競技復帰の意志があることを表明した。

 浅田選手は2014年埼玉世界選手権で、日本選手として史上初である3度目の世界タイトルを手にし、そのおよそ1カ月後に競技から1年休養することを宣言。これまで復帰の可能性を聞かれるたびに、「ハーフ・ハーフ」と答えてきた。

 だが18日の記者会見では、復帰戦の具体的なタイミングはわからない、としながらも、試合に向けての練習を再開したことについて前向きに語った。

「(休養中に)自然に試合が恋しくなり、試合で良い演技ができたときの達成感を感じたいなと思い始めたのも、ひとつの理由です」とコメント。マロン色に白い襟ぐりのついた上品なドレスを身にまとった浅田真央は、すっかり大人の女性の雰囲気である。マイクを片手に、落ち着いた柔和な表情が印象的だった。

この1年でがらりと変容したトップ女子陣。

 浅田真央が休養していたこの1年間、女子のトップレベルの顔ぶれはがらりと変わった。

 彼女のみならず、カロリーナ・コストナー、鈴木明子などベテラン勢が競技から姿を消した中、上海世界選手権では新たなメダリスト3人が誕生。エリザベータ・トゥクタミシェワ、宮原知子、エレナ・ラジオノワと表彰台は3人のティーネイジャーで占められた。

 まだ少女体型のティーネイジャーたちは、難易度の高いジャンプコンビネーションも軽々と跳ぶ。大人の体型に変化していく苦しみを体験し、その調整を克服したのは、トゥクタミシェワのみである。その彼女が、上海で3アクセルに成功した瞬間、おそらく全てのスケートファンの頭には浅田真央のことが浮かんだのではないだろうか。過去数年間、浅田のみが挑戦して試合で成功させてきた、今や彼女のトレードマークのようになった3アクセル。その浅田が休養中に、若手が世界選手権で成功させた。

 現在24歳の浅田が、この戦いの場に再び戻ってくるのだろうか。世界中の関係者が、彼女がどのような決断をくだすのか興味を持って待っていた。

【次ページ】 母・浅田匡子さんの残した言葉。

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